プラントベースドミート(植物肉)の卸売事業を展開するベジタリアンブッチャージャパンは、オランダ発のザ・ベジタリアン・ブッチャー製植物肉を国内の外食企業に供給する。一方、自前で「コンセプトストア」と呼ぶ飲食店の出店にも乗り出し、ユニークな店づくり・メニュー開発を実践。植物肉の国内市場を拡大させるべくその魅力を発信している。
コロナ禍の変化をとらえ、植物肉メニューを拡大
ベジタリアンブッチャージャパンは、ハンバーガーレストラン「SHOGUN BURGER」やレストランチェーン「TGIフライデーズ」などの外食企業に業務用の製品を卸す一方で、植物肉の認知度を高める目的のコンセプトストア「The Vegetarian Butcher」を、東京の池袋・六本木で計2店舗運営している。
同社はオランダの植物肉専門メーカーであるザ・ベジタリアン・ブッチャーと日本での専売契約を締結し、2017年8月に設立した。同社の植物肉は、オランダにあるワーヘニンゲン大学内の研究施設で開発され、同国内で製造される。「バーガーキング」「スターバックス コーヒー」「ドミノ・ピザ」などの飲食チェーンと提携し世界55カ国で植物肉のハンバーガーを提供する成長企業で、その製品の特徴は、大豆たんぱくを主原料に、小麦たんぱくや海藻、キノコなど多様な原材料を使用する点にある。
「The Vegetarian Butcher」(以下、TVB)の1号店は、20年8月、東京都豊島区にオープンした「TVB池袋店」だ。それまでは植物肉メニューも提供する焼き肉店を営業していたが、「コンセプトストア」として転換したかたちだ。ベジタリアンブッチャージャパンの村谷幸彦社長はその背景について「コロナ禍になり、人々の環境意識や社会常識が変化した。その変化のタイミングをとらえて事業により注力したいと思った」と語る。
当初は、植物肉を使用した“未来型ハンバーガーショップ”を掲げる店として開店した。しかし1年後の21年8月にはカフェレストラン業態に変更している。理由は、
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