ビッグデータ活用、モバイル連携、顧客起点のMD…今後の成長に向けた小売業の取り組みが活発化している。海外の小売業の事例を参考にデータ活用のIT基盤整備を手がける小売業も多く、同時にオムニチャネル化を推進する小売業も増えている。しかしどこも順調に成果を挙げているわけではない。2015年11月26日にダイヤモンド フリードマン社が開催したダイヤモンド リテール・カンファレンス2015「顧客ロイヤルティを創造するアナリティクス経営」(協賛 : SAS Institute Japan)では、ID-POS起点のデータ活用にスポットを当て、効果を挙げている事例として生活協同組合連合会 コープネット事業連合の取り組みとマツモトキヨシホールディングスの事例を紹介した。また、SAS Institute Japanは小売業向けに、効果的なデータ分析基盤構築のためのロードマップとソリューションを提案、ビッグデータ分析・活用の今後の戦略を明らかにした。
ID-POSデータ分析・活用の成果と品揃え改善に向けた挑戦
データに振り回されない地道で効果的な分析を
生活協同組合連合会
コープネット事業連合 店舗営業部
システム企画次長
斉藤 繁 氏
売上向上のためのID-POS分析
~データ分析による実現価値の最大化をサポートするSASソリューション
SAS Institute Japan
ソリューションコンサルティング本部
マネージャー
原島 淳 氏
マツモトキヨシの顧客価値創造を目指すオムニチャネル&顧客データ活用戦略
ID-POS起点にモバイルとリアルの相互補完狙う
マツモトキヨシホールディングス
経営企画部 次長
兼 オンラインビジネスユニット
シニアユニットマネージャー
松田 崇 氏
オムニチャネル戦略で競争優位を導く5つのキーポイント
「顧客中心型アプローチでオムニチャネル・リテイリング戦略の成功を推進する」
生活協同組合連合会 コープネット事業連合 店舗営業部 システム企画次長 斉藤 繁 氏
ID-POSデータ分析・活用の成果と品揃え改善に向けた挑戦
データに振り回されない地道で効果的な分析を
ビッグデータを分析・活用すれば全ての課題が解決するというのは迷信に近い。しかもビッグデータを活用するには費用も時間も労力も必要だ。何を目的に分析するかを見定めることは重要であり、そうなると必ずしも多くのデータを必要としない場合もある。コープネット事業連合では、品揃え改善を目的にID-POSを起点としたデータ活用を行っている。データを効果的に活用するには、まず単一の目的で効果を検証することの重要性を示唆している。そこからコープネット事業連合では次の段階への進化を狙っている。
コープネット事業連合
店舗営業部 システム企画次長
斉藤 繁 氏
コープネット事業連合は業績回復に向けて、例えば経費削減から売り上げ拡大への方針転換や、安価でスピーディなWeb広告の導入、新規出店を控えた店舗改装の推進、運営方法の店舗オペレーション起点への切り替えなどの改革を進めている。その一環として、ID-POSなどのデータ分析を品揃え改善に取り入れている。
ID-POSについては、上手く活用できている流通業が少ないように感じている。その理由は2つあると考えている。ひとつ目は、一般的な品揃え決定プロセスの中で、情報のほとんど全てをサプライヤーに頼っているという実態がある。これは決して悪いことではなく、バイヤーはサプライヤーと密接な関係を保つことで業務を効率化できる面もある。バイヤーはサプライヤーと協働で品揃えを作っているが、そこに営業企画がデータ分析ツールを持ち込んでも、バイヤーはサプライヤーとの関係を崩したくないので拒絶するというケースが多くないだろうか。
コープネット事業連合の場合、営業企画がID-POSデータの分析も行うが、商品部長が私の1年先輩で同じ時にバイヤーを経験しており機微がわかるので、商品部長から営業企画の方針に従うように指示されている。つまり指揮系統と優先順位が明確なのでID-POSの導入活用がスムーズに進んでいるわけだ。
POSは「いつ」「どこの店で」「何をいくつ」「いくらで」買ったかのデータ。これを分析すれば、ロスの減少が進むとともに仕入れ総量がわかることで納入価格が下がり利益率が向上する。さらに最大利益を実現できる売価がわかり利益の絶対額が上昇する。多く売れている価格帯がわかり品揃えすべき価格帯商品を厚くできる。同日に購買されている商品の分析もできることで関連陳列の効果を高められる。
つまりかなりの分析がPOSデータでできる。分析の目的は損益を改善することにあるので、POSだけでもかなりの効果を挙げることが可能になる。
そこにID-POSを導入し「だれが」という情報が入ってくる。それにより商品Aを買った人が再度購入するかどうかのリピート率がわかる。しかしそれがわかって売場を改善できるかどうか。新規もリピートも購買に変わりはない。
また、Bさんが過去一年で買った全ての商品がわかり、顧客の嗜好を反映できるが、これをマス化してしまうと結局はPOSと同じになっていく。年齢性別など細かい属性データがわかると言っても、スーパーの場合、属性で変えられる部分は限られている。
顧客別に購入頻度と金額推移がわかり優良顧客のランクアップ、ランクダウンがわかるが、スーパーの売場は優良顧客だけに合わせられないといった現場の事情がある。うまく使えば分析効果が高まるのは誰にでもわかるが、実際に展開するとなるとプラスαで便利になるよりもデータ数が増えてPOSで簡単にできた分析も難しいというのがふたつ目の理由だ。
しかもID-POSのシステム投資と運用の人件費がかかり、私が「飛び道具」と呼ぶクーポンを発行しても、その売上だけでシステム投資を回収するのは非常に難しい。ならば売上アップで回収しようというのが発想の転換だった。
クーポンを否定するわけではなく、確かにクーポンには効果がある。仮にシステム投資と運用経費に6000万円かかったとして、コープネットの場合ならば年間24万枚、週4.6万枚発行すれば回収できるめどがつく。この程度ならば問題なく実行できるだろう。しかしこれだけならばIDPOSでなくてもセールをすれば済むという見方もできる。
ならば単純に売上を増やすために品揃え改善に生かした方が簡単だろう。クーポンやDMで回収するよりも、こちらの方がハードルは低い。仮に粗利率を25%として売上を2億4000万円増やせばシステム投資が回収できる。ならばデータ分析から同時購買や代替商品などを把握し品揃えを改善した方がはるかに簡単である。
ID-POSのデータから様々なことがわかってきた。今までの常識を打ち破るような分析結果も出てきたが、実績データに基づき検証を進めているところだ。
購買分析や顧客分析が流通業界で流行りで、データを分析・活用すれば売上アップに直結するようなイメージが先行している。
今回、コープネット事業連合でのIDPOSを活用した品揃え改革について話したが、私が常々社内で言っているのは「数字で遊ばない・数字に遊ばれない」ということ。
数字をこねくり回すのは確かに楽しいし、数値化されたデータをみれば、誰でもそれが正しいという判断に陥りがちだ。確かに新しい気づきもあるが、出てきた数字が本当に大きな効果につながる数字なのか考えてみる必要がある。
様々な切り口から数字を抽出しても、結局数字に振り回されて仮説を間違えたり誤った判断を下したりする危険をはらんでいると自覚しなければならない。
SAS Institute Japan ソリューションコンサルティング本部 マネージャー 原島 淳 氏
売上向上のためのID-POS分析
~データ分析による実現価値の最大化をサポートするSASソリューション
ID-POSをはじめとする顧客分析を起点に、業務改善を進める企業が増えている。しかし、得られた顧客洞察から、商品、店舗、マーケティングといった小売業のバリューチェーン全体を横串で最適化できている企業はまだ少ない。SASの分析ソリューションでは、顧客に関するデータを一元管理し、得られた洞察を全社レベルで共有し、各部門の意思決定、バリューチェーンの最適化をサポートする。また、今日のオムニチャネル環境下における複数顧客接点のアクションの全体最適を実現し、マーケティングのROIの最大化をサポートする。
ソリューションコンサルティング本部
マネージャー
原島 淳 氏
競争の激化や顧客への主導権シフトといった背景から、ID-POSなどのデータ分析と顧客理解の重要性が増してきている。
分析の目的は、顧客理解を起点に、顧客への付加価値を最大化することである。この基本形は、1990年代に英TESCOが実現したものだ。TESCOは、顧客の嗜好・価値観の理解に基づいて、顧客に合った商品を開発し、店舗の品揃えを客層に応じて最適化し、顧客に合った販促・クーポンを実行することで既存顧客の売上を伸ばした。今日では、分析内容はより進化しているが、顧客理解を起点に、バリューチェーンを横串で最適化し、付加価値を高めるという考え方が重要であることに変わりはない。
昨今、多くの企業が顧客データ分析に取り組んでいる。しかし、得られた顧客洞察を活かし、バリューチェーン全体の最適化という本来の効果を実現している企業はまだ少ない。
せっかく顧客の嗜好や価値観が理解できても、クーポンのパーソナライズだけ、というように、一部でしか顧客洞察を活用できていないケースがある。あるいは、部門別に個別に分析を行っていて、全社的に一貫性のない洞察を起点に、商品政策から販促までの個々の施策が企画されているというケースも多い。オムニチャネル・マーケティングといいながら、店舗のクーポンとアプリのレコメンドが、個別の顧客データとマーケティング・プログラムを起点に動いているケースもある。
つまり、データベースや分析を部門横断で統合し、一貫性ある顧客洞察を全社レベルで共有し、一貫性ある業務の最適化を推進できるようにしていくことが課題である。
データと分析の統合は、オムニチャネル・マーケティングの前提でもある。さらに部門横断のアクションを一元管理することで、効果的なオムニチャネル・マーケティングが実現できる。
ある海外ドラッグストアでは、店頭クーポン、EC、メール、アプリ、DMなどの複数チャネル横断で展開される無数のプロモーションを、顧客個人単位で最適化する。どの個人に、どの部門/商品を、どんな値引き条件で、どのチャネルから訴求すると最大の利益が得られるかを予測し、個人毎に最適なプロモーション内容を判断。この事例のポイントは、部門横断/チャネル横断で、プロモーションの全体最適を実現していることだ。従来の部門別/チャネル別のプロモーション管理と比べて、マーケティングROIは2倍以上となっている。
次は、ある海外百貨店の事例。オムニチャネルのカスタマージャーニーの中で、顧客のコンテキストに合った最適なマーケティングを実現している。たとえば、ある顧客が婦人服売場でワンピースを購入したとする。次に、顧客が子供服売場に行くと、モバイルで位置情報を検知し、子供服のオファーがモバイルに届く。この際、婦人服の買上金額などをインプットに、子供服の最適なインセンティブ条件が予測される。店舗とモバイル横断で、一貫した顧客理解を起点に、シームレスな顧客体験を実現しているのである。
繰り返しになるが、これらの事例のように、顧客起点でオムニチャネル・マーケティングを最適化するためには、データと分析の一元管理、さらにオムニチャネル横断のあらゆるアクションを一元管理する仕組みが必要である。
こういった背景から、SASの小売業向け分析ソリューションは、三つの一元管理をコンセプトとして提供している(図表1)。
一点目は、データの一元管理である。顧客、商品、店舗、オンライン、販促などに関する様々なデータがあるが、これらを統合して保持する。これにより、顧客分析、商品分析、店舗分析、販促効果分析など様々な分析が可能になる。一貫性あるデータから、すべての意思決定者に一貫した情報を提供するものである。 二点目は、分析の一元管理である。具体的には、顧客の関心、ニーズ、収益性に関する情報や、商品の売上特性、店舗の顧客特性などの洞察を部門横断で共有し、企業内のあらゆる意思決定者が情報を自由に利用できるようにする。
図表2は、商品部向けのレポートのイメージだ。ユーザーは、担当する商品の中からカットすべき商品を見つけるために、様々な情報を自由に探索できる。単に、売上やトレンドを見るだけでなく、カットしようとしている商品には代替となる商品があるかどうか、優良顧客のお気に入りになっているかどうかなど、商品カット判断に求められるあらゆる情報にアクセスできる。従来のレポートツールのような固定的な視点だけではない。データと分析が一元管理されている中から、ユーザーは、見たいと思う情報に自由自在にアクセス可能となる。
三点目は、アクションの一元管理である。包括的なデータと分析結果をインプットとして、オムニチャネル横断で展開される無数のマーケティングアクションの全体最適を実現し、ROIを最大化する。もちろん、複数チャネル横断でアクションの整合性と一貫性、そして個人へのコミュニケーションの頻度も管理することができる。
SASの優位性は、企業のあらゆる意思決定、あらゆるアクションを、一貫した顧客理解を軸にサポートできることである。データ統合から、あらゆる分析、活用までをワンストップで実現できるため、様々な製品を組合せて実現する場合と比較して、IT投資を抑えることができる。また、運用も容易である。
一方で、商品分析、店舗分析、販促分析などテーマを絞ってスモールスタートすることも可能である。目的を絞って、分析の第一歩を始めようとしている企業にも推奨できるソリューションである。
マツモトキヨシホールディングス
経営企画部 次長兼オンラインビジネスユニット シニアユニットマネージャー 松田 崇 氏
マツモトキヨシの顧客価値創造を目指すオムニチャネル&顧客データ活用戦略
ID-POS起点にモバイルとリアルの相互補完狙う
出店競争が続くドラッグストア業界。しかし競争激化により、出店だけでなく退店も相次いでいるのが現実だ。もはや2次元的な面の競争は飽和状態にあると言えるだろう。その中で売上拡大のカギとなるのが、顧客インサイトの深堀りである。そのためにはIDPOSを起点として、ビッグデータの分析とそれをもとにした効果的な施策が必要だ。マツモトキヨシのケースでは、モバイルツールの活用で顧客ニーズを掘り起こし、リアル店舗との連携にも分析結果を生かすチャレンジが効果を産みつつある。
経営企画部 次長
兼 オンラインビジネスユニット
シニアユニットマネージャー
松田 崇 氏
マツモトキヨシグループは2010年から2014年までの5年間で売上が約10%伸長した。しかし店舗当たりの売上は同じ5年間で小幅ではあるが縮小しており、これはマツモトキヨシの店舗に限ったことではなく、ドラッグストア業界全体を見ても店舗当たりの売上は5年間で3.4%低下している。さらに業界全体の動向を見ると、市場規模は2004年から10年後の2014年までに65.7%増となっている一方で、収益率を見ると市場の成長と反対に2004年の4.1%に対して2014年は3.9%に低下している。
業界全体で出店競争が続いたため、オフラインでの陣取り合戦はすでに限界に近いと考えている。リアル店舗の出店が飽和状態にある中でマツモトキヨシでも多大な費用と時間をかけて出店して獲得できるシェアは限られている。その限られたシェアを獲得するため、出店にプラスしてモバイルで顧客獲得を進めてきたわけだ。
まず2012年7月にLINEの企業アカウントを取得、2年後の2014年8月に公式アプリの提供を開始した。そして2015年7月に「マツキヨ オムニチャネル」をリリースした。ちなみに公式アプリはスタートから15カ月で300万ダウンロードを実現している。これは機能を軽く始めようということで、ポイントとクーポンの配布、ゲームにとどめた。
その結果、開始から4カ月でクーポン使用率でLINEを抜いている。LINEのフォロワーは現在1360万人超となり、公式アプリとの連携をどう図るかが課題になっている。
オムニチャネルのリリースにあたって考えたことは、事業形態の違いなどオムニチャネルの形は様々でいい、ということだ。マツモトキヨシグループの場合、ヘルス&ビューティの領域でしか事業を行っていないので、考え方としては単純でコミュニケーションを幅広く、カスタマーインサイトを絞り込み我々なりに理解を深め、それをベースにコミュニケーションの幅を広げるという“砂時計”のイメージ。それを三位一体で回して行く。
チャネル数は4つ。店舗の機能は体験、ECは利便性、アプリは接点、Webはショールーム。それらをシームレスに連携させていくことを考えている。そしてこれまでは事業会社別に独立していたECサイトやアプリ、ポイント、リアルとECで別になっていた顧客ID、コールセンターの4つの仕組みをひとつに統合した。
統合することで、顧客にリアルタイムで在庫情報や売価情報、ユーザーアクションを見せるようにした。これにより3 か月後のページビューは順調に拡大し、ユニークユーザーも同様に増加が続いている。
男女別に店舗を利用するシングルチャネルユーザーに比べオムニチャネル利用者は、女性客の多いマツモトキヨシの場合は女性が20代から50代前半までの幅広い層でオムニチャネルが上回り、男性客は少ないとはいえやはり同じ年代でオムニチャネル利用が高くなっている。データを見るとシングルチャネルユーザーの月間利用回数、購入点数、合計金額をオムニチャネルユーザーは数倍上回っており、それほど大きな効果が顕著に表れている。
店舗に行き買物をするとき、「欲しい商品が無かった」「いつも買っている商品が無かった」という経験は少なくない。店舗にある商品は大体1万SKUでしかも開店時間は限られている。それに対してウェブは24時間いつでも利用でき、アイテム数も5万SKUと多い。
ID-POSを起点として、顧客の購買履歴、行動履歴、サービス利用の履歴、キャンペーンの申し込みなど顧客のアクションがオムニチャネルで把握できるようになった。
とはいえ店舗は無策というわけではない。これから考えるべきは、店舗で収集したデータをどのように取り込んで行くかだ。その一環として、2015年9月末に千葉県松戸市の新松戸駅前に次世代ヘルスケア店舗をオープンした。
通常の売場のほかに、3つのサービスを提供している。ひとつは美容コンサルなどを行う「ビューティーケアスタジオ」、さらにヘルスチェックや生活習慣改善サポートを行う「ヘルスケアラウンジ」、そして管理栄養士が常駐し相談によりオーダーメードのサプリを提供する「サプリメントバー」を備え、美と健康をサポートする体制を具現化している。
マツモトキヨシは5万SKUを扱い、ユーザー数は約2000万人。計算すると4000億の2乗以上の買物パターンが存在する。だからと言って、闇雲にレコメンドを送りつけたら顧客もうるさがって逃げるだろう。ビッグデータの扱いには慎重を要する。そこで顧客クラスタを美と健康の価値観スコアから11に分類し、アイテムは80の商品DNAで分類した。そこでも様々なデータが浮かび上がってくる。例えば化粧が「面倒くさい」という傾向と「異性にモテたい」というのは負の相関にある、また「化粧を手抜き」と「同性ウケ」も負の相関関係にある。そうした傾向の人は安い化粧水やコンビニのボディーシートを購入している。
「家族想い」のスコアが高い人は、同時に「食生活ケア」「生活習慣」「家族の健康」「自然・無添加」「吟味・検討」という傾向が強く、「自己志向」の人は「SNS利用」「クチコミ」に敏感という分析結果が出た。
今、検討しているのは11の顧客クラスタと80の商品DNAに加えて、「インセンティブ」の付け方による違いやPCでアクセスするのかスマホなのかといった利用する「デバイス」の違い、どこにいるのかを示す「ロケーション」、時間別の動向を示す「タイミング」といった4つの指標をプラスすること。このうちの2 つが当たればさらに反応率は高まるのではないかと予想している。
オムニチャネル戦略で競争優位を導く5つのキーポイント
「顧客中心型アプローチでオムニチャネル・リテイリング戦略の成功を推進する」
リアル店舗だけでなくネットやモバイルなど複数のチャネルを連携させて顧客に最適な商品やサービスを提供して、シームレスな顧客体験の実現を目指す小売業のオムニチャネル戦略の重要性が高まっている。小売業がオムニチャネル戦略を成功に導くための5つのキーポイントについて、リテール・システムズ・リサーチ(RSR:Retail Systems Research)とSASが共同開催したオンライン・セミナーから、そのエッセンスを紹介する。
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