ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)親会社のOICグループ(同)は近年、全国各地のメーカーや卸を次々とグループに取り込み、プライベートブランド(PB)をはじめとしたオリジナル商品のラインアップを拡充している。
同社のことをよく知る業界関係者は「ロピアが将来的にめざすのは“NBゼロ”の世界」と話しており、大胆な考えでSPA(製造小売)化を推進しているようだ。
本稿では、本誌おなじみの売場・商品の専門家、KTMプラニングR代表の海蔵寺りかこ氏に、ロピアの商品戦略、同社がめざすSPAの方向性を考察してもらった。
※NB=ナショナルブランド
大胆にメリハリをつけた品揃えに注目
今回、ロピアの商品戦略を探るに当たり、関西エリアの最新店「ロピア泉ヶ丘ジョイパーク店」(大阪府堺市:以下、泉ヶ丘店)と、関西屈指の繁盛店だという「ロピアららぽーと堺店」(同:以下、堺店)を調査した。
両店の売場を見てまず感じたのは、カテゴリごとに品揃えのメリハリがしっかりとつけられている点だ。看板部門である精肉の圧倒的な品揃えはよく知られているが、主通路のエンドや調味料コーナーを見ると、タレやスパイスなどPBを中心に肉をおいしく食べるための調味料を豊富に揃えている。
また、ご飯のお供になる瓶詰めをはじめ、粉ものや麺類といった「炭水化物」に関連した商品も充実させているのが目を引く。
業界関係者によれば、ロピアでは「2人の子供を育てている、40代の共働きファミリー」というところまで、明確にターゲットを定めているそうだ。
そうしたいわゆるヤングファミリーは食費がかさむため、当然家計が厳しくなる。そこで、家族全員の食欲を安価に満たせる肉や炭水化物に関連した商品を充実させているということだろう。
その一方で、
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