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徹底分析!ロピアVS トライアル、福岡生鮮ディスカウント頂上決戦の勝者

ロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)が九州2号店となる「ロピア福岡新宮店」(福岡県糟屋郡:以下、ロピア新宮店)を8月4日にオープンした。同店の出店地は、トライアルカンパニー(福岡県/石橋亮太社長:以下、トライアル)の旗艦店「メガセンタートライアル新宮店」(以下、メガセンター新宮店)からすぐの場所。方向性こそ異なるものの、“安さ”を強みとする両チェーンが正面から激突する格好だ。快進撃を続けるロピアを福岡地盤のトライアルはどう迎え撃つのか。両店の競争から読み解いてみたい。
※調査日:2023年9月10~12日 本文中の価格はすべて本体価格

トライアル旗艦店の至近、コーナンの跡地に出店!

 ロピアが九州2号店として出店したロピア新宮店は、JR「新宮中央」駅から直線距離で約1㎞の場所にある。福岡県糟屋郡新宮町は、福岡中心街に通勤するビジネスパーソンとのベッドタウンして発展。人口は約3.3万人とそれほど多くないが、全国でもトップクラスの人口増加率を誇る。

ロピア福岡新宮店

店舗概要
●所在地:福岡県糟屋郡新宮町三代999-1
●開店日:2023年8月4日
●売場面積:約500坪(歩測)
●営業時間:10:00~22:00
●駐車台数:571台

 店舗は交通量の多い国道3号香椎バイパス沿いにあり、周辺は家電量販店やホームセンター、各種専門店のほか、多くの飲食チェーンが店を構える。出店形態はロピアが得意とする居抜き出店で、23年5月に閉店した「コーナン福岡新宮店」の跡地に入った。

 ロピア新宮店の売場面積は約500坪(歩測)。ロピアのほぼ標準の規模ではあるものの、強みとする成果・鮮魚・総菜・精肉が一直線に並んだ“生鮮ゾーン”を展開するには店舗の奥行きが足りなかったようで、総菜を店舗奥側主通路に配置したレイアウトを採用している。精肉売場もやや狭い印象だ。

 周辺の競合状況に目を向けると、「新宮中央」駅付近周辺に「ゆめマート」「マックスバリュ」「ハローデイ」などの有力チェーンの食品スーパーがあるものの、最大の競合は何と言っても、ロピア新宮店の南西1㎞の場所、同じ国道3号沿いにある「メガセンター新宮店」だろう。

メガセンタートライアル新宮店

店舗概要
●所在地:福岡県糟屋郡新宮町大字原上1812-1
●開店日:2019年4月(リニューアル)
●食品売場:約3600坪
●営業時間:24時間
●駐車台数:620台

 九州を地盤に幅広いエリアでディスカウントストアを展開するトライアルにとって、このメガセンター新宮店は旗艦店の位置づけとなる。店舗面積は同社最大級の約3600坪で、2フロアの売場に食品、衣料品、住居関連品などを幅広く揃える。

 トライアルは、スマートショッピングカートやAIカメラなどのIoTデバイスを導入した「スマートストア」を2018年から展開しており、メガセンター新宮店は19年4月に同社初の大型店のスマートストアとしてリニューアルオープン。開店時は多くの業界人から注目された。

 ロピアは新店オープン時、商圏内のお客に“安さ”を強烈に印象づけるため大胆な価格訴求を展開するのが恒例だが、トライアルとしてはなんとしても同店の業績を死守したいところだろう。

価格訴求は健在?生鮮3部門を解説

 ロピア新宮店の売場を部門別に見ていこう。

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