値頃感のある価格で需要を増やしてきた輸入フルーツだが、直近では輸送コンテナの不足や為替動向の影響を受けて、高値傾向にある。そこで、機能性や希少性など、付加価値訴求が強化される傾向が強まっている。最近の新店から輸入フルーツ売場をピックアップしてみた。
専用コーナー化でカラフルに展開し
情報訴求の充実を図る
輸入フルーツコーナーでは、バナナ、パイナップル、キウイなど、国内でも消費量の多いフルーツのほか、トロピカルフルーツや、ドライフルーツなども含めて品揃えの幅を拡大させている店舗が多い。
「セントラルスクエア恵比寿ガーデンプレイス店」では、「世界の果物 中央市場」コーナーを設置。輸入フルーツやドライフルーツ、さらにナッツ類を集約した売場を展開する。
「ヨークベニマル牛久上柏田店」は、キウイの平台コーナーに隣接して「輸入フルーツ」コーナーを小さいスペースで設置。
ヤングココナッツ、ドリアン、ドラゴンフルーツなどを揃えて注目度を高めている。
同様に「ヤオコー八王子鑓水店」も、「トロピカルファーム」のコーナーを展開。バナナコーナーに隣接したショーケースのエンド部分に、ドリアンやマンゴーなどを集約。棚帯で品種を紹介する情報発信を行う。
また「カスミ大網店」では、輸入シトラスを、カットフルーツ売場に隣接したスペースでコーナー化。手で皮がむけるタイプなど、幅広い品種のオレンジやグレープフルーツを揃え、選べる売場を展開する。
「ライフ堀川北山店」は、店舗入口すぐの目立つスペースに、輸入フルーツコーナーを設置。
木箱を組み合わせた什器を使用し、パイナップルやマンゴー、ドリアン、ヤシの実、スターフルーツなどを幅広く揃える。
フルーツの消費量は、コロナ禍以降拡大傾向にあったが、消費者から見て価格メリットが薄れてきている現在、味や品質を含むさまざまな観点からの価値訴求が、これまで以上に重要になりそうだ。