近年、食品小売による健康軸を打ち出した新プライベートブランド(PB)の展開が相次いでいる。その火付け役といえるのが、ライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長:以下、ライフ)の自然派PB「BIO-RAL(ビオラル)」だ。他社に先駆けてブランド育成に取り組んできたビオラルではどんな成果が得られているのか。本誌ではおなじみのアイダスグループ鈴木國朗氏とともに、東京都内にある「ビオラル」屋号の店舗、およびライフのレギュラー店舗のBIO-RALコーナーを調査した。
取り扱い品目数330超! ビオラル屋号は9店舗に
「BIO-RAL」は、「オーガニック」「ローカル」「ヘルシー」「サステナビリティ」という4つのキーワードをコンセプトとしたライフのプライベートブランド(PB)だ。
このPBは、「素敵なナチュラルライフスタイルを通じて、心も体も健康で美しく豊かな毎日を過ごしてもらいたいと願うスーパーマーケット」をコンセプトとするライフの新業態「ビオラル」からはじまった。ライフはその第1号店「ビオラル靭店」(大阪府大阪市)を2016年6月に開業したのを皮切りに「ビオラル」の出店をすすめ、24年3月時点で近畿圏3店舗、首都圏6店舗の計9店舗を展開している。
「ビオラル」の出店と並行し、ライフでは20年12月に新PBとして「BIO-RAL」を立ち上げている。ブランドコンセプトに沿って健康軸や自然志向のオリジナル商品を開発するとともに、既存PB「ライフナチュラル」の商品を「BIO-RAL」に刷新し、取り扱い品目数は23年度上期時点で331品目に拡大している。
「BIO-RAL」は、健康を軸とした新しいクラス、カテゴリーの到来だと私は考えている。ヘルシー、オーガニック、美容、未病、免疫力改善、ストレス解消、ダイエット、糖質制限、アレルギー対策、減塩など、日常生活の中で消費者の意識が高いテーマを網羅し、生鮮、日配品、冷凍食品、加工食品から日用品、化粧品、ペットフードまで幅広いカテゴリーで品揃えしている。
この短期間でこれほど豊富な品揃えを構築できるのは、優れた商品開発力と品揃えの強みを持つライフをおいてほかにないだろう。「『志の高い信頼の経営』を通じて持続可能で豊かな社会の実現に貢献する」という経営理念を店舗や商品、サービスで表現し、高齢社会における健康寿命の延伸に食を介して貢献しようというライフの強い思いもうかがえる。
“尖った商品”の開発に期待
「BIO-RAL」商品の品揃えはすでに
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