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日建リース工業、店内用ショッピングカートのレンタルを拡大店舗スタッフの負荷軽減と顧客満足度向上に貢献=企業ストラテジー

MDエディション

スーパーやホームセンターなどで、買物客の誰もが使用するショッピングカート。何気なく当たり前のように使用しているが、中にはキャスターの具合が悪く異音がしたり、ガタついたりして不快な思いをすることもある。そんなショッピングカートでは買物が不便になるし店舗に対するイメージも悪くなる。いつも快適なショッピングカートを用意したい、という要望に応えて日建リース工業ではショッピングカートのレンタルを行っている。

ショッピングカートの定期的な購入から脱却

 建設用の仮設資材やプレハブ・備品、物流機器、介護用品のレンタルの大手企業である日建リース工業。顧客にとって保有することが面倒な資材や必要なタイミングで必要な資材を届けるサービスに定評がある。その日建リース工業が力を入れ始めたのが、流通向けのサービス。

 中でもショッピングカートのレンタルについては、同社がビジネスチャンスを捉えて本格展開をスタートさせたばかりだ。従来、スーパーやホームセンターで普通に使用されているショッピングカートは、チェーン店を運営する企業が購入して、必要な数を店舗に振り分けるスタイル。しかしショッピングカートのキャスターが壊れるといったトラブルがあれば、店舗スタッフが応急措置を講じたりトラブルが発生したショッピングカートを邪魔にならないスペースに置いたりするというのが一般的だった。

 購入したショッピングカートは店舗資産であり、無駄に放置しておくべきではない。とは言っても人手不足の渦中でいちいちショッピングカートのメンテナンスまでスタッフを割けないのが実情だ。そこで日建リース工業が提案しているのが、このショッピングカートのレンタル。サービスとしてショッピングカートのレンタルを利用することで、定期的なメンテナンスでトラブルを減らせるほか、メンテナンス中でもレンタルなら代わりのカートが手配できる、また繁忙期にショッピングカートの台数を増やすことも容易にできるようになる。

 ショッピングカートは多くの人が触れることでキャスターの不具合のような機構的なトラブルも発生しやすく、壊れたカートや汚れたカートは、店舗のイメージダウンにもつながる。

 定期的に買い替えるという手間と通常のメンテナンスをアウトソーシングできれば、店舗品質の標準化や顧客満足度の向上にもつながっていく。チェーン店の運営側にとっては、定期的にショッピングカートを買い替えるには最適な台数を把握し、各店舗別に買い替えのタイミングを計る必要がある。もちろん投資も必要となる。レンタル利用ならば資産計上も不要で管理の手間もコストも省くことができる。

物流向けカゴ車などのレンタル通じ流通業の困りごとを解決

 日建リース工業は物流機器のレンタルで、配送センターなどで使用するロールボックスパレット(カゴ車)や、店舗への商品配送や品出し使用される6輪カートなどをレンタルしてきた実績がある。カゴ車はスペース効率を高めるために折りたたんだ状態で自立できる構造が特徴であり、6輪カートは店舗のバックヤードの狭い通路や棚の間のスペースでもスムーズに走行できる工夫が盛り込まれている。そうした資材のレンタル事業を通じて、流通店舗の困りごとを探索する中で、ショッピングカートのレンタル事業をスタートさせた。

 同社では今後、現在店舗が使用しているショッピングカートを買い取り、メンテナンス付で再レンタルすることで店舗間のカート品質を標準化する施策も展開するとしている。省人化、省力化を進める小売業にとってショッピングカート保有の手間を省くことも重要になるだろう。