メニュー

価格凍結、アプリ、配達強化…仏カルフールの周到なコロナ第2波対策

仏スーパーのカルフールのロゴ
カルフールは1度目のロックダウン以降、一部商品の価格引き下げといったいくつかの価格政策を実施してきた。今回はそれらとは違う大規模な価格凍結を決断した。フランスで3月に撮影(2019年 ロイター/Regis Duvignau)

 欧州の多くの国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の第2波が広がっている。事態が最も深刻なフランスでは、10月28日夜にエマニュエル・マクロン大統領が、10月30日から全土で外出制限を実施すると発表した。

 具体的には、リモートで仕事ができない場合の出勤や生活必需品の買物、通院、1日1時間の運動以外の外出が再び禁じられた。期限は12月1日までとされているが、延長される可能性もある。

リテイルライター 太田美和子

 2度目のロックダウン(都市封鎖)が開始された10月30日、同国小売大手のカルフール(Carrefour)が外出制限中に実施するサービス内容を発表した。なかには、第1波のときはなかった試みもある。

 まず、カルフールの店舗で取り扱うナショナルブランド(NB)とプライベートブランド(PB)の食品全品の価格を凍結する。相場が変動しやすい生鮮3品と地元の中小メーカーの商品といった例外はあるものの、家計の維持を目的に価格凍結される商品の品目数は、ハイパーマーケットで約5万SKU、スーパーマーケット(SM)で約2万SKUに及ぶ。

カルフールは欧州でのCOVID-19感染拡大に当たり、フランスに続きベルギーでも、数万品目の商品の価格凍結を実施した

 カルフールは1度目のロックダウン以降、一部商品の価格引き下げといった、いくつかの価格政策を実施してきた。今回はそれらとは違う大規模な価格凍結を決断したかたちだ。

 次に11月2日から、パリおよびその近郊にある同社SMの10店舗ほどで、ショートメッセージ・アプリWhatsAppで商品の注文を受け付けるサービスを開始した。

 利用できるのは、

・・・この記事は有料会員向けです。
続きをご覧の方はこちらのリンクからログインの上閲覧ください。