[ブリュッセル 16日 ロイター] – 欧州連合(EU)統計局が発表した9月の消費者物価指数(CPI)改定値は前年同月比0.3%低下し、8月(0.2%低下)に続きマイナスとなったほか、4年ぶりの低水準に落ち込んだ。速報値から変更はなかった。振れの大きいエネルギー価格の大幅な下落が主因。
統計局によると、食品・アルコール・たばこ価格が0.34%ポイント、サービス価格が0.24%ポイントそれぞれ押し上げたものの、前年比で8.2%下落したエネルギー価格が0.81%ポイント押し下げたという。
欧州中央銀行(ECB)がコアインフレと呼ぶ、エネルギーと未加工食品の価格を除いた指数は前月比0.1%上昇、前年比0.4%上昇となった。
アルコールとたばこも除いた指数は前月比、前年比ともに0.2%上昇。
ECBは中期的なインフレ率目標を「2%を下回るものの、2%に近い水準」としている。
9月CPI改定値の前月比は0.1%上昇だった。
これとは別にEU統計局が発表した8月のユーロ圏の貿易収支は季節調整前で147億ユーロ(172億ドル)の黒字で、黒字額は前年同月の144億ユーロに近い水準となった。ロイターがまとめたエコノミスト予想(151億ユーロ)にも近かった。
季節調整後では219億ユーロの黒字。前月比で輸出が2%増、輸入が0.5%増となる中、黒字額は7月の193億ユーロから拡大した。