ホームセンター(HC)の2023年度の市場規模は対前年度比377億円減の4兆21億円だった。HCの市場規模はコロナ特需で大幅増となった20年度から3年連続で減少しており、苦戦している企業が多い。また、コストプッシュインフレ、円安、エネルギー・物流費の高騰など経営環境が厳しさを増す中、大手と準大手・中堅企業の格差が拡大している。
3年連続で総売上高が減少
『ダイヤモンド・ホームセンター2024年8月15日号』の「HC/DIY業界アニュアルレポート」によると、23年度の総売上高は対前年度比377億円減の4兆21億円となった。
HC業界は20年度のコロナ禍による巣ごもり需要などの特需で、かつてない増収幅を記録し、初めて総売上高が4兆円を突破。21年度以降はその反動減に加えて、インフレ、円安、エネルギー資源高などの逆風が続き、3年連続で総売上高が減少している。
とくに顕著なのが、客数の減少だ。既存店売上高の月次データを開示しているHC企業の数値を見ると、21年2月から客数が前年同期を下回り始め、そこから40カ月以上連続で客数減が続き、各社の業績に打撃を与えた。その結果、コロナ特需前の19年度と23年度を比べると、総売上高はほとんど同じ水準に逆戻りしている。
しかし、各企業の業績は、この4年間で大きな差が見られている。注目したいのは、大手企業と準大手・中堅企業の売上高である。19年度と23年度の売上上位5社の占有率を比較すると、19年度が46.1%、23年度が
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