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企業向けサービス価格、2月は前年比0.1%低下 5カ月連続マイナス

都内を歩く人
日銀が3月24日発表した2月の企業向けサービス価格指数は、前年比で0.1%低下した。5カ月連続のマイナス。1月から下落幅は縮小したものの、新型コロナウイルス感染症による価格下押しの影響は残っている。2020年6月、都内で撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

[東京 24日 ロイター] – 日銀が24日発表した2月の企業向けサービス価格指数は、前年比で0.1%低下した。5カ月連続のマイナス。1月から下落幅は縮小したものの、新型コロナウイルス感染症による価格下押しの影響は残っている。

2月は、1月の0.4%低下(確報値)から下落幅が縮小した。このうち最もプラス方向に寄与したのは「広告」。テレビ広告(スポット)は年度末の予算消化に向けた動きや、携帯電話各社の新料金プランに合わせた大量出稿が押し上げ要因となった。インターネット広告は、キャッシュレス決済関連やエンタメ系広告の需要は堅調だったという。

日銀の担当者は、「広告」はプラス寄与となったものの、予算消化の動きを反映した部分もあり「新型コロナウイルスの影響が必ずしも払拭されたわけではない」と説明。「広告」とともにプラス方向に寄与した「不動産」についても、店舗賃貸やホテル賃貸などで売り上げ・収益が抑制されている状況が続いているという。

前年比前月差で最もマイナス方向に寄与したのは「諸サービス」。宿泊サービスのところで新型コロナ再拡大の影響が出ている。土木建築サービス、労働者派遣サービスもマイナスに効いた。

公表している146品目のうち、前年比上昇したのは58品目、下落したのも54品目だった。

日銀の担当者は「1都3県の緊急事態宣言は解除されたものの、感染症の影響が続くもとでウィズ・コロナ、あるいはアフターコロナの企業間サービスを探る動きが加速しそうだ」と指摘。それが価格にどのように反映してくるか注視したい、と述べた。