メニュー

マイクロソフト決算予想上回る、クラウド好調 時価総額1兆ドル突破

4月24日、米マイクロソフトの第3・四半期(1─3月)決算は、利益と売上高がともに市場予想を上回った。ニューヨークで昨年8月撮影(2019年 ロイター/CARLO ALLEGRI)

[24日 ロイター] – 米マイクロソフトの第3・四半期(1─3月)決算は、利益と売上高がともに市場予想を上回った。クラウド事業が好調を維持したほか、パソコン(PC)用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」からの収入が上振れた。

決算を受け、引け後の時間外取引で株価は4.4%上昇。同社として初めて時価総額が1兆ドルを突破し、アップルの9800億ドルを上回った。通常取引時間内には過去最高値を更新する場面もあった。

マイクロソフトの株価は年初来で約23%上昇している。

1株利益は1.14ドルで、リフィニティブ・IBESがまとめたアナリスト予想の1ドルを上回った

総売上高は14%増の305億7000万ドルと、予想の298億4000万ドルを上回った。

純利益は88億1000万ドル(1株当たり1.15ドル)と、前年同期の74億2000万ドル(同0.96ドル)から増えた。

クラウドコンピューティングサービス「アジュール」の増収率は73%と、前四半期の76%から鈍化した。これについてIR部門責任者のマイク・スペンサー氏は会社予想におおむね沿っているとコメントした。

野村の上級株式アナリスト、クリストファー・エバリー氏はアジュールについて、「時間の経過とともに伸び率も鈍化すると想定すべきだ。単純に全体の額が大きくなるからだ」と指摘。それでもなお、2019年度のアジュールの売上高は135億ドル、増収率は75%になると予想した。

ウィンドウズのライセンス収入は9%増と、前四半期の5%減から増加に転じ、予想も上回った。スペンサー氏は、インテル製のパソコン向けプロセッサーの供給不足が予想よりも早期に解消されたため、パソコンメーカーの出荷が増えたことを理由に挙げた。

アジュールと業務ソフトをクラウドで提供する「オフィス365」、ビジネス向け交流サイト「リンクトイン」を含む「コマーシャルクラウド」部門の売上高は前年比41%増の96億ドルで、増収率は前期の48%からやや鈍化した。

アジュールなどを含む「インテリジェントクラウド」部門の売上高は96億5000万ドルと、市場予想の92億8000万ドルを上回った。エイミー・フッド最高財務責任者(CFO)は、第4・四半期の同部門の売上高が110億5000万ドルに達する可能性があると述べた。

一方、ゲームコンソール「Xbox」を含むゲーム部門とパソコン「サーフェス」の増収率は前期から鈍化した。