一部の店舗では食品スーパー(SM)レベルの食品の品揃えを展開しながら、ドラッグストアとしての専門性も追求し成長してきたクスリのアオキ。一方で、実際に消費者はクスリのアオキに対してどのような印象を持ち、どのような使い方をしているのか。また、ふだんからSMとどのような使い分けをしているのか。レシート調査をもとに、リアルな利用実態をあぶりだした。
日頃の食品の買物はSM・DgSの併用が常識に
mitoriz(ミトリズ:東京都/木名瀬博社長、22年1月1日付でソフトブレーン・フィールドから社名変更)は、全国約100万人の消費者モニターからレシートとアンケート回答を収集した購買証明付き購買理由データベース「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy(ポイント・オブ・バイ:以下、POB)」を保有し、消費者の購買行動やその背景などを分析している。
本特集に際して、2022年1月29日~2月1日の期間、クスリのアオキのマーケットシェアが高い石川県、富山県、福井県、岐阜県に在住するPOBの会員254人にインターネットアンケートを実施した。居住地別では、岐阜県が33.5%で最も多く、富山県(30.3%)、石川県(23.2%)、福井県(13.0%)の順で構成されている。回答者の平均年齢は47歳であった。
まず、日頃の食品の購入先についてたずねた(図表❶)。「メーンは食品スーパー(SM)、必要なときにドラッグストア(DgS)を利用」が6割を超えて最も多く、「SMとDgSを半々で利用」(16.5%)、「ほぼSMのみ利用」(11.4%)、「メーンはDgS、必要なときにSMを利用」(6.3%)の順でこれに次ぐ。
メーンで利用するSMは(図表❷)、岐阜県と福井県で「バロー」が最も多かった。富山県では「大阪屋ショップ」が最も多く、「アルビス」がこれに次ぐ。石川県では、「アルビス」が最も多く、「イオン」、「バロー」、「大阪屋ショップ」の順でこれに次いだ。
一方、メーンで利用するDgSは(図表❸)、岐阜県で「スギ薬局」、富山県で「ウエルシア薬局」、石川県で「クスリのアオキ」、福井県で「ゲンキー」が最も多く挙げられた。
メーンのDgSと併用しているDgSについてもたずねたところ、「クスリのアオキ」のメーン利用者は「ウエルシア薬局」の併用数が最も多く、「ゲンキー」「スギ薬局」がこれに次ぐ。また、「クスリのアオキ」以外のDgSをメーンで利用する人が併用するDgSは、「クスリのアオキ」が最も多かった。クスリのアオキの存在感の大きさが浮き彫りとなる結果である。
アオキと競合するSMに共通する意外な課題とは
続いて、クスリのアオキとの競合度合いが高いとみられる「バロー」「大阪屋ショップ」「アルビス」のSM3チェーンを対象に、それぞれのメーン利用者の購買動向を調べた。
メーンで利用している理由やきっかけは、
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