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オーケー二宮涼太郎社長、2023年度は「売上増加をひたすら追求する1年」に その施策とは

関西進出で業界の注目を集めるオーケー(神奈川県)。それ以外にも近年は、異例のネットスーパーサービスの開始や、冷凍食品の開発・販売強化など、サービスや売場の進化が際立つ。直近の取り組みや今後の成長戦略を二宮涼太郎社長に聞いた。

各種コスト増に売上成長で対応する

──物価の高騰に伴って消費者の節約志向が強まっています。足元の消費動向をどのようにみていますか。

二宮 涼太郎(にのみや・りょうたろう)
1974年生まれ。神奈川県出身。97年東京大学文学部卒業、三菱商事入社。2008年11月Mitsubishi Cement Corporation/MCC Development出向(米国)。13年2月三菱商事リスクマネジメント部。15年6月オーケーへ出向、経営企画室長。16年1月執行役員30%成長戦略室長兼店舗開発本部長。16年5月三菱商事退社。16年6月から現職

二宮 物価高を懸念し、生活費を可能な限り抑えようとする傾向がみられます。オーケーでは、値上げの局面でもプライスリーダーとしてのポジションを堅持し、お客さまの期待に応えてきました。

 2022年度の売上高は順調に推移しています。ただし、客数は伸びているものの、買い上げ点数が伸びづらくなっている傾向はやや気になります。お客さまが思わず買いたくなるような魅力ある商品をどれだけ取り揃えられるかがポイントだと考えています。

──水道光熱費の高騰は業績にどのような影響を与えていますか。

二宮 とりわけ電気代の高騰は店舗に大きなインパクトを与えています。23年4月以降も電気料金のさらなる値上げが見込まれていますが、その対策には限りがあるのが実情です。

 オーケーはこれまで節電に積極的に取り組んできました。省エネ型冷ケースへの刷新や平台型冷凍ショーケースの導入など、節電に寄与する設備投資はほぼ完了しています。節電のための努力には限界があり、利益を確保するためには売上高を増やすしかありません。

 オーケーの成長の原動力は売上高です。売価の変動に合わせて値付けをし、常に競合店よりも強い売価で売上高を拡大させ、販管費率をコントロールするアプローチを採っています。

──生鮮部門では、簡便商材を中心に、さまざまな独自商品を開発しています。

二宮 生鮮本部に十分な人員を配置し、鮮魚や精肉を中心に、加工度を高めた生鮮食品の冷凍化を積極的に進めています。たとえば、鮮魚部門では、冷凍の焼き魚や鍋セットなど、ユニークな簡便商材を開発しています。

 オーケーでは、

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