メガネチェーン「Zoff」を運営するインターメスティック(東京都/上野博史社長)が、10月18日に新規上場を果たした。
国内メガネ市場は上位10社でシェア約60%を占め、各社が競合との差別化を推し進めている。同社の上野博史社長に、サングラスを軸とした商品戦略や新素材の開発など、上場後の成長戦略について話を聞いた。
成長戦略の軸は中価格帯サングラス
メガネ市場の国内シェア約6%を占める「Zoff」を運営するインターメスティックは、2007年に上場準備を進めていたものの、当時の景気と事業の成長具合などの理由から上場を断念した経緯がある。24年10月、17年越しで上場に至った背景について、同社の上野博史社長はコロナ禍の経験を挙げる。
上野社長はコロナ禍真っただ中の20年11月当時に社長に就任し、事業がストップしていた時間でさまざまなことを考えていたという。「事業の将来を考えたとき、上場することによって、資金面を含めてサポートしてもらえる状況をつくるべきではないかと考えた。
また、少子化が進む中で、収益率を上げて社員に還元できるような企業体制をつくることも必要だった」と上野氏は再上場をめざした決め手を話す。
国内のメガネ市場の規模は、現在約5500億円で、年間の成長率は約0.5%だという。価格帯別では、高価格帯と2万円以下の低価格帯が好調に推移する一方で、中価格帯が苦戦する、いわゆる二極化が進行中だ。
そうした中で、製造小売業(SPA)モデルを導入している「Zoff」は、自社製造の商品を低価格で提供することで成長を続けている。2万円以下のメガネ市場は4.1%、「Zoff」単体では6 .2%の成長率となっており、低価格市場は堅調に推移している。
そんな同社がめざすのは
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