生鮮を軸とした圧倒的な集客力を武器とするロピア(神奈川県/髙木勇輔代表)だが、中でも特筆すべきは1店舗当たり売上高の高さで、繁盛店は年商80億円を優に超えるという。
このような店舗の競争力を支えているのが、各部門のチーフに大きな権限を持たせた「100%売場主導」による店舗運営だ。本稿では、本誌おなじみのアイダスグループの鈴木國朗氏が、運営面を中心にロピアの強さを解説していく。
「商品力の高さ」とは何か
関東を地盤とするロピアは、関西、中部、九州、東北にも商勢圏を広げてきた。都市部からローカルまでさまざまなエリアに出店しながら、果敢にチャレンジし、確信を得るというサイクルを繰り返しているように見受けられる。
今回は「ロピア北加賀屋店」(大阪府大阪市:以下、屋号は省略)、「茨木東太田店」(大阪府茨木市)、「イトーヨーカドー」跡の承継1号店としても話題を集めた「五所川原店」(青森県五所川原市)を調査した。
3店舗とも、売場や商品構成は、ロピアの最初の繁盛店となった「港北東急SC店」(神奈川県横浜市)のモデルから大きく変化していない。当時から取り組み続けてきたSPA(製造小売)化を拡大し、深耕しているのがわかる。
その根幹にあるのが、ロピアが元来強みとする精肉だ。店舗の大小を問わず、精肉を軸とした売場づくりに継続して取り組んでいる。
その一方で、
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