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昨比40%増で売上200億円規模に拡大、収益改善も進む ライフのネットスーパー最新戦略とは

食品スーパー最大手、ライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長:以下、ライフ)のネットスーパーが存在感を増している。首都圏と近畿圏という肥沃なマーケットに店舗展開する強みを生かし、店舗を拠点とする「店舗出荷型ネットスーパー」を運営する同社。「ネットスーパー売上高1000億円」という壮大な目標に向け、ライフではどのような戦略のもと事業を推進しているのか。事業責任者を取材した。

ネットスーパー売上高は200億円規模に拡大

 ライフでは、直営の「ライフネットスーパー」とアマゾンジャパン(東京都/ジャスパー・チャン社長)との協業による「Amazon.co.jp(以下、Amazon)」上のライフネットスーパー、2つの形態で店舗出荷型ネットスーパーを運営している。

 ライフがネットスーパーに参入したのは、現在から10年以上前のこと。2011年7月に首都圏の1店舗で試験導入し、翌12年に近畿圏の5店舗を含む合計9店舗に導入。以降もサイトリニューアルや組織変更を実施しながら、サービスの提供エリアや品揃えを拡大してきた。21年3月には、自社スマホアプリ「ライフネットスーパーアプリ」の提供を開始するなど顧客の利便性改善にも努めてきた。

直営のライフネットスーパーとAmazon上のライフネットスーパー、2つの店舗出荷型ネットスーパーを運営するライフ。2024年2月期通期のネットスーパー売上高は200億円に達する見通しだ

 24年2月期は、首都圏・近畿圏合わせて約20店舗にネットスーパーを新規導入し、現在、利用できるエリアは、首都圏が東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、近畿圏が大阪府、京都府、兵庫県、奈良県の7都府県に広がった。ネットスーパー対応店舗は117店舗にまで増え、サービス面積は実店舗商圏全体の約8割をカバーしている(24年1月時点)。

 一方、Amazon上で展開するライフネットスーパーは19年9月にサービスを開始。会員制プログラム「Amazonプライム」の会員向けサービスとして、こちらも各地で配送エリアを拡大してきた。

執行役員ネットビジネス本部長の安田誠氏

 直営のライフネットスーパーと、Amazon上のライフネットスーパーを合計したネットスーパー事業の売上高は着実に伸長している。23年2月期のネットスーパー売上高は142億円、24年2月期は対前期比約40%増の

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