千葉県千葉市緑区に位置する「おゆみ野」エリア。1970年代後半から2000年代にかけて開発が進んだ県内屈指の規模のニュータウンで、肥沃なマーケットゆえ、フード&ドラッグを含め多くの小売チェーンが店を構えている。本稿では、至近距離で競合する「コスモス薬品」「カワチ薬品」「ツルハドラッグ」の3店舗を調査し、激戦の様子と今後の行方を考察してみた。
※調査日:2023年1月26~28日 ※文中・図表内の価格はコスモス薬品が税込、他は本体価格
300m圏内の至近距離で競合!
今回調査の対象としたのは、エリア内を縦貫する「おゆみ野バザール通り」沿いに店を構える、「ツルハドラッグおゆみ野南店」「カワチ薬品おゆみ野店」「ディスカウントドラッグコスモスおゆみ野南店」の3店舗(以降、原則としてそれぞれ「ツルハドラッグ」「カワチ薬品」「コスモス薬品」と表記)。各店舗の間は300~400mほどしか離れておらず、至近距離で競合している。
周辺のSMとしては、ヤオコー(埼玉県)の傘下に入った地場SMの「せんどうおゆみ野店」「ジャパンミート卸売市場おゆみ野店」「ヤオコーおゆみ野店」(改装のため長期休業中)などがある。また、ショッピングセンター「イオンタウンおゆみ野」には、核店舗としてマックスバリュ関東(東京都)が体験型SM1号店として20年10月にリニューアルオープンした「マックスバリュおゆみ野店」が出店している。
当初はこれらSMとの競合状況についても調査する計画であったが、実際に現地を訪れると、SMとDgSは物理的に見てもお客の買物動向からみても一定の“距離感”があり、競合というよりは共存しているようであった。
一方で前出の3つのフード&ドラッグ店舗をはじめ、同業間での競争は激しく展開されている。まずはこの3店舗の売場を食品を中心に詳しく見ていこう。
店舗印象
ツルハドラッグおゆみ野南店
食品はオーソドックスな構成、生鮮は青果のみ導入
ツルハドラッグおゆみ野南店は、前述の「ジャパンミート」「ヤオコー」に囲まれるように位置するやや厳しい立地である。それでもあえて食品の扱いを強化しており、生鮮も
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