「業種」「業態」「アソートメント」個店経営に適しているのは?
個店経営は、「業種(例:書店)」でも「業態(例:食品スーパー)」でも可能である。だが、前回まであえて業種でも業態でもない「アソートメント(例:セブン-イレブン)」での個店経営を勧めてきたのは、以下で述べる個店経営とは次元の異なる2つの理由があるためだ。
実は、個店経営の効果が最も上げやすいのは、業種である。なぜなら業種は、経験を積んだベテラン店主が、熟知した専門の品種分野に集中し、来店目的の明確なお客に対応した個店経営を実行できるからだ。
しかし、お客の買物都合の視点からいうと、業種は業態よりも不便だった。業種は、個店経営ができたとしても、お客の要求に応えられるのはあくまでそれぞれの専門分野の製造業がつくった商品だけであり、その限界を超えることができない。たとえば書店は、出版社が刊行した書籍についてのみ、個店のお客の要求に応え、既刊の書籍から選択して品揃えするしかない。個店経営の結果、「わが店のお客は○○の書籍を望んでいる」とわかっても、独自にそれを刊行することができないのである。
その点、業態は業種に比べて、扱う商品の分野がはるかに広い。だが、
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