メニュー

バイヤー必見!今行くべき専門店 旅行が難しい今こそ、ご当地グルメを提案しよう!参考にしたい沖縄料理店3選

 新型コロナウイルス感染拡大の影響による外出自粛期間が続き、国内外問わず旅行にも行きにくい日々が続いている。そうしたなか、自宅にいながらも外食気分、旅行気分が味わえる食品に注目が集まっている。食品スーパーや百貨店では、ご当地フェアなどが開催され、お取り寄せグルメのニーズも高まっている。

 ご当地グルメといえば、日本各地に存在し、北海道のカニ、いくらなどの魚介、兵庫県の神戸牛など人気商品が存在する。実は、この「ご当地グルメ」と「旅行先」の人気ランキングは比例する傾向にある。そこで今回は旅先としても人気の高い沖縄にクローズアップ。沖縄に移住し4年になる筆者が、商品開発のヒントになりそうな沖縄料理を提供する店を紹介しよう

※新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、営業日時を変更している場合があります。詳細は、各店舗のホームページや公式SNSでご確認ください。

①実は親和性が高い!沖縄×中華
「琉球チャイニーズダイニングTAMA」 

「琉球チャイニーズダイニングTAMA」の丸の内店。そのほか、東京・渋谷、虎ノ門にも店舗を展開する

 こちらのお店は、沖縄そして台湾にルーツのあるオーナーが手掛ける、「沖縄」のエッセンスを盛り込んだチャイニーズレストランだ。まるでバルのような雰囲気のなかで食事とお酒が楽しめる。お酒は「オリオンビール」や泡盛はもちろんのこと、壁面にはずらりとワインも並ぶ。

 この独特な店舗スタイルについても解説したいところだが、今回は料理について記述したい。ここでしか食べられない沖縄×中華の絶品料理が味わえるのだ。たとえば、島豆腐を使った麻婆豆腐はその1つだ。自家製の腸詰や茹でワンタン、酢豚などの本格的な中華や、アーサーそばやゴーヤチャンプルなどの沖縄料理も提供している。何でも組み合わるのではなく、魅力が増すメニューは掛け合わせているのが、同店の大きな魅力だ。

 そういえば、沖縄料理の代表格で、炒め物の総称である「ちゃんぶる」は、どこか中華の炒め物に似ている。沖縄と中華は親和性の高い掛け合わせであると言え、新機軸を打ち出すメニュー開発の参考になりそうだ。

「沖縄」のエッセンスを盛り込んだ中華料理が楽しめる

・店舗名   「Ryukyu Chinese Dining TAMA MARUNOUCHI」
・所在地   東京都千代田区丸の内2-6-1 ブリックスクエアB1F
・営業時間   11:00〜15:00、17:00~24:00 
・定休日   不定休(丸の内ブリックスクエアに準ずる)

②シンプルな絶品料理を
組合わせて食す「小桜」

創業60年を超える老舗の沖縄料理居酒屋「小桜」

 こちらは創業60年を超える老舗沖縄料理居酒屋だ。提供するメニューは20品ほどで、どれも非常にシンプルなメニューであるにもかかわらず、唯一無二なメニューが揃う。なかでも、特徴的なのが同店のソーメンチャンプルだ。

 チャンプルとは「炒め物」の総称で、「ゴーヤチャンプル」「ふーチャンプル」などさまざまなチャンプル料理が沖縄料理には存在する。そのなかでも小桜のソーメンチャンプルは、見た目は他店のそれに比べ非常にシンプルだが、食べ進めるうちに驚きがたくさんある。

 そのまま食べて頂いても十分美味しいが、その前に「塩なんこつソーキ」を食べて、この汁を少し加えて「味変」するのもおすすめだ。シンプルながらこだわりあるメニューを揃えて、それら好みで組み合わせて食べることで2度3度と美味しいメニュー提案もよいのではないだろうか。

「塩なんこつソーキ」。シンプルな味だからこそ、汁をチャンプルに加えて食べるなど好みでさまざまな楽しみ方ができる

③沖縄そばの概念を覆す
 「OKINAWA SOBA EIBUN」

創作を施した沖縄そばが食べられる「OKINAWA SOBA EIBUN」

 沖縄そばの店は数あれど同店のメニュー展開は商品開発の参考にしたいところだ。

 提供するのは、本格的な味をベースにユニークな創作を施した沖縄そば。豚ガラを8時間しっかり丁寧に煮込んだ無加調のスープは、美味しくて健康的で最後まで飲み干せる。麺はベーシックなものからイカ墨を練りこんだものまで4・5種類から選べて、トッピングも15種類前後から選択できる。

 これだけでも魅力的なのだが、沖縄そばの概念を完全に覆す、他の料理からインスパイアされたメニューを提供している。

 たとえば、香川県のうどんを思わせる「釜玉ぶっかけそば」や冷たい冷麺を思わせる「特製のジュレを乗せたまぜそば」、まるで台湾の混ぜそばのような「パクチーをたっぷり乗せたそば」など、ここでしか食べられない沖縄そばが揃う。

 沖縄そばの麺は、ソースが絡みやすく、さまざまなアレンジができる。「沖縄料理」×「他県・他国のご当地料理」という切り口はメニュー開発のヒントになるのではないだろうか。

夜の営業時間帯限定で提供しているメニューの1つ「トムヤムクン沖縄そば」

店舗名   「OKINAWA SOBA EIBUN」
所在地   沖縄県那覇市壺屋1丁目5−14
営業時間  11:00〜16:00、17:00~20:00 
定休日   水曜日

「ホットペッパーグルメ外食総研」上席研究員
有木 真理(ありき・まり)

リクルートライフスタイル沖縄の代表を務めると共に、ホットペッパーグルメ外食総研の上席研究員として、食のトレンドや食文化の発信により、外食文化の醸成や更なる外食機会の創出を目指す。自身の年間外食回数300日以上。ジャンルは立ち飲み~高級店まで多岐にわたる。趣味はトライアスロン。胃腸の強さがうりで1日5食くらいは平気で食べることができる。「ホットペッパーグルメ外 食総研」https://www.hotpepper.jp/ggs/