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スーパー業界きってのパン通が教える、インストアベーカリー強化のために手本にすべき4店

見るべき店大

新型コロナウイルス感染拡大下の外出自粛生活で、自宅で食事をする機会が増えている。それとともに主食としてのパンの登場機会も増加していると考えられる。そうしたなか、ふだんは食品スーパー(SM)業界に身をおきながら数々の専門店を行脚する“パン通”であるキタノカオリ氏は今こそSMは「食事パン」を磨くときだと指摘。そのうえで参考になるベーカリー4店の“注目すべきポイント”を解説する。

めざすは主食としてのパン

 SMの売場を見渡すと、世界中の食材が揃い、つくづく日本の豊かさを感じる。主食である米だけを見ても、新潟県魚沼産のコシヒカリをはじめ、全国各地の銘柄米が数多く販売されている。一方、米と同じ主食とされるパンは、甘いパンや菓子パンが中心でSM全体として商品構成がアンバランスだ。日本のS Mでは「食事パン」の開発が進んでいないのだ。

 「食事パン」には、バターロールやクロワッサンなども含まれるが、今回取り上げるのはバゲットやバタール、カンパーニュ、ベーグルなど、リーン(砂糖や油脂を使わない)でご飯の代用となるようなパンだ。

 リーンな食事パンは、麦(小麦粉)、水、塩、酵母でつくられる。このシンプルな構成のなかで、おいしさを実現するには、主原料である麦の選定が重要になる。品種はもちろん、産地、生産者と生産方法、製粉所などによって特徴や違いがあり、近年では産地や畑にまで足を運び、使用する麦を探すつくり手も増えてきた。

 それを後押しするのが、国産小麦の著しい

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