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コロナ第3波を生き抜く戦略 顧客の知恵を借りよう

こんにちは、成田直人です。年末にかけて気温も下がりまた一段と新型コロナウイルス(コロナ)が流行りそうな中、GoToトラベルも除外地域が出ただけでなく、年末年始は全国一斉での停止に踏み切るなど、予断の許さない状況が続いていますね。今回は、この状況下の中どう店舗をマネジメントすることでコロナを乗り切ることができるのか?をテーマに書きます。

Kayoko Hayashi / istock

「今できること」は何ですか?

 私のクライアントもあなたと同じように「また自粛モードに入ったらさすがにどうにもならない・・・」と不安を抱えていることでしょう。

 しかし、まず経営者・店長として重要なのは「思考停止」しないことです。自粛モードに入るかどうかは自分ではコントロールできません。その代わり、「今できることは何か?」を諦めずに考え続けることが重要です。先々の不安はもちろんあるのですが、今日来店してくださるお客さま、明日来店してくださるお客さまにとって「この店は素晴らしい!」と思っていただける取り組みを愚直に積み重ねることが、未来のリピーターを育てるためにも欠かせない姿勢です。

 経営者や店長が落ち込んでいたり、悪い雰囲気で店を運営すると、お客さまにも伝搬してしまいます。不安や恐怖を抱えながらも「今日できることは何か」を追求して顧客がどうしたら喜ぶかを考えてお出迎えしていきましょう。 

既存顧客にアプローチしよう

 今できることの中でぜひやっていただきたいことがあります。それは、過去来店してくださったお客さまへのアプローチです。すでにファンになってくれているお客さまや過去に来店して顧客情報を残してくださっているお客さま(ゲストカード・LINE@・インスタ・ツイッターなど)への連絡がポイントです。 

 なぜなら自粛モードになると来店意欲が下がり、集客を伸ばすことが難しくなります。そうした時は、既存顧客からオファーをするのが鉄則です。飲食店であれば有効期間1年間の11000円分のチケットを1万円で販売したり、クラウドファンディングを活用して当面の固定費をペイできるだけの募集をするなど、様々な工夫をされています。会社や店舗の規模によりできることは変わってくると思いますが、過去接点のあるお客様が喜ぶ商品やサービスを早急に作るべきだと私は思います。そして、すぐにアクションを起こすことです。

 

ファンは力になりたいと思っている!

 「チケットもどうやって売ればいいのかな?」と考える前にSNSで「コロナが明けたらまたお越しいただきたいのでチケットを1万円(11000円分)で販売したいのですが、どなたか仕組みに詳しい方いらっしゃいますか?」と自社・自店のSNSに投げかけてフォロワーに相談するのも良いでしょう。

 今は一人で何でもかんでも準備するのではなく、オンラインで気軽にコミュニケーションが取れる時代です。「飲食店ならチケット制ができるけれど、私の業界は難しい」という人だってやれることはたくさんあります。まずは「コロナ禍で現状厳しいのですが、どんな商品やサービスがあったら嬉しいですか?」と既存客に聞いてみるのはいかがでしょうか。自粛モードで集客が厳しい時に、普段から利用してくださっている方の力を借りるのは恥ずかしいことではないと思います。むしろファンは力になりたい!と思っているはずです。

 ぜひ問いかけてみて、一緒に会社や店舗を存続する方法を顧客と考えてみるのはいかがでしょうか。きっとあなたの会社や店のことが大好きな人は、あなたからのSOSを待っているかもしれません。コロナ禍関係なく、地道に顧客リスト(個人情報やSNSのフォロワー)を構築する継続力はこういう有事の時に力になってくれます。お客さまの期待に答え続けてきたからこそ顧客は存続を願っています。安心して相談してみてください。

 

なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。