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中小小売でも大企業に勝てる! 「ユニット・コントロール技術」Part3

ユニット・コントロールと単品管理の違い

 「ユニット・コントロールは難しい」「多くの企業が取り組んでいないから、規模が小さいわが社では到底できない」といった話をよく耳にする。

 その理由の1つは、ユニット・コントロールの定義が不明確で、「ユニット・コントロール=単品管理」という誤解が広まっていることにある。

 この誤解の主な原因は、「単品=SKU(Stock Keeping Unit)」を管理することだと認識されていることにある。

ユニット・コントロールの定義が不明確で、「ユニット・コントロール=単品管理」という誤解が広まっている(写真はイメージ、antpkr/iStock)

 本来のユニット・コントロールは、管理するユニット(アイテム以上の単位)を決め、そのユニットでコントロールすることを意味している。これは、顧客の購買行動を管理するうえで合理的な管理単位だ。

 ところが、多くの企業ではこの理解が不足している。同時に、その管理単位で数値を出せるコンピューターシステムの設計になっていないことも問題だ。

 一般的な製造業をベースとした分類体系(中分類、小分類、Division、Deptなど)を前提に設計されたコンピューターシステムでは、「ユニット・コントロール」を前提としていないのである。

 そのため、購買動機など「顧客の購買行動を分析する」ための仕組みにはなっていない。そこで多くの企業は、別途複雑な仕組みや顧客管理システムに投資し、顧客の購買行動を知るためのアクションを取ることになる。

 たとえばドラッグストア(DgS)における化粧品の顧客管理であれば、それでも問題ないかもしれない。しかし、

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