スーパーのサンリブがローソンのフランチャイジーとして、「マルショク長浜店」の跡地に店舗をオープンする。コンビニとスーパーの“ハイブリッド型”店舗のようだが、生き残りをかける地元スーパーと連携し、これまでの固定客を買物困難者にさせないための試みとしては新鮮に映る。もうひとつの試みが“ご用聞きサービス”。ワタミが運営する「ワタミの宅食」の利用者向けに、弁当や惣菜を届ける際にローソン商品の注文も受けるサービスで、埼玉県越谷市で実証実験を行う。70代以上の利用者が約7割を占める。いずれも「地域共生コンビニ」としての機能や役割が期待できる。(7月9日~15日までのニュースをまとめました)
ローソン
<中部地区>「東海の陣」を開催
7月9日から中部地区の店舗で、愛知・岐阜・三重のご当地の味覚が楽しめる「東海の陣」を開催。なめらかな舌触りととろけるような甘さが特長の愛知・渥美産アールスメロンを使ったカップフルーツや、岐阜県で親しまれている「関牛乳」を使用したスイーツ・パンなど計15品を順次発売する。
手巻おにぎり5品の消費期限を6時間延長
原材料管理や衛生管理の徹底により、7月9日から全国で販売する手巻おにぎりの「シーチキン®マヨネーズ」「熟成紅鮭」「北海道産日高昆布」「熟成紀州南高梅」「熟成辛子明太子」の5品の消費期限を、現行品よりも6時間延長して販売。食品ロスや購買機会ロスの削減につなげる。
<ナチュラルローソン>“フランスフェア”を開催
7月16日から順次、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県のナチュラルローソン店舗で、フランスにちなんだ商品を発売する“フランスフェア”を開催する。フランス産マロンペーストを使用したデザート「フランス栗のモンブラン」(税込399円)や、フランス・ロワーヌ地方の家庭料理フリカッセをイメージした弁当「フリカッセ(フランス風 鶏肉ときのこのクリームソース)」(同599円)などのオリジナル商品8品のほか、菓子・飲料・ビールなど52品、計60品を発売する。
<第1四半期決算>増収も事業利益は微減
2025年2月期第1四半期決算(連結3月1日~5月31日)は、営業収益が対前年同期比5.8%増の2794億円、事業利益が同0.4%減の261億円、税引前益は同2.9%増の247億円となった。
第1四半期は、国内コンビニエンスストア事業のチェーン全店売上高が同4.1%増の6184億円で、営業収益が同5.2%増の1909億円。セグメント利益は同3.4%減の192億円となった。 成城石井事業は営業収益が同8.9%増の302億円、利益で同11.8%増の36億円。海外事業については営業収益が同12.0%増の309億円、利益で同171.5%増の5億円を達成した。
国内コンビニエンスストア事業では、店内在庫の有無をデリバリーサービス事業者のアプリ上で確認できる自動携帯機能の導入や取扱商品数の拡大など、デリバリーの強化に取り組んだほか、AIを活用した次世代発注システム「AI.CO」の導入を推進。
また、創立50周年を迎える2025年に向け、「マチの“ほっと”ステーション」を実現するためのプロジェクト「ハッピー・ローソン・プロジェクト!(ハピろー!)」を引き続き展開。「圧倒的なおいしさ」「人への優しさ」「地球(マチ)への優しさ」の実現に向けてさまざまな取り組みを行った。
セブン-イレブン
人気具材の「手巻おにぎり」を「うれしい値」で発売
主力商品の「手巻おにぎり」で、特に人気の高い具材の「しゃけ」と「ツナマヨネーズ」を、製法、開発へのこだわりはそのままに、中具の原材料を見直すことで、より手頃な価格にして7月16日から発売する。いずれも税抜128円。
<第1四半期決算>増収も営業・経常は20%超の減益
セブン&アイ・ホールディングスの2025年2月期第1四半期決算(連結3月1日~5月31日)は、営業収益が対前年同期比3.2%増の2兆7347億円、営業利益が同27.6%減の593億円、経常利益は同25.4%減の550億円と、20%を超える減益となった。
セグメント別営業収益は、国内CVS事業が同1.8%減の2249億円、海外CVS事業が同6.8%増の2兆294億円、スーパーストア事業が同0.3%減の3592億円。セグメント別営業利益では、営業収益で同74.2%を占める海外CVS事業が同78.7%減の44億円と振るわず、国内CVS事業は同4.4%減の612億円、スーパーストア事業は同35.1%減の21億円と、いずれも前年同期を下回った。国内CVS事業については、加盟店を含めたチェーン全体売上は同0.2%増の1兆3270億円となった。
国内CVS事業は、人口減少、少子高齢化の進行、物価上昇と実質賃金の低下、消費の二極化など外部環境が変化するなか、顧客の消費行動変化に対応すべく、基本商品の磨き込みをベースに、「マーケットニーズに対応した品揃えの拡充」、「お客様への新たな買物体験の提供」など、客層の拡大と来店頻度の向上に向けた取り組みを進めた。
デリバリーサービス「7NOW」については、全国展開に向けた体制構築の取り組みを強化。「7NOWアプリ」の認知度向上にも注力した。また、多様なニーズに対応するため、2月末には新コンセプトの「SIPストア」をオープン。顧客の潜在的なニーズを特定し、確認された商品やサービスを他店でも展開する取り組みを進めている。
ファミリーマート
レトロな喫茶店をモチーフにした6品
初のレトロフェアとして、「喫茶ファミマ」と題し、レトロスイーツの象徴とも言えるクリームソーダやミルクセーキなどから着想を得た、「クリームソーダみたいなパフェ」(税込298円)や「フロスティメロンソーダ」(同180円)、「喫茶店のミルクセーキプリン」(同185円)など6品を、7月9日から発売した。
「ブルーグリーンプロジェクト」から新商品5品
「ブルーグリーンプロジェクト」から、植物性由来の原材料を使い、おいしさにこだわった5商品を7月16日から発売する。
- 「植物生まれのレアチーズケーキ」(税込280円)
- 「植物生まれのレモンボールドーナツ」(同218円)
- 「ふんわりソイクロワッサン(つぶあん&ホイップ)」(同145円)
- 「植物生まれの鮭とノンエッグマヨソース」(同145円)
- 「植物生まれのチリソースとケールのサラダラップ」(同398円)
「ファミマサマータイム」を7月16日から2ケ月間実施
7月16日から9月15日までの2ケ月間、社員の業務効率化と本社の節電を目的として、始業時間と終業時間を1時間ずつ繰り上げる「ファミマサマータイム」を実施する。また、労働生産性向上を目的に、勤務時間を15分短縮する。
「ハワイのおいしさ大集合」フェアを開催
7月16日から、夏の旅行先として人気を誇る“ハワイ”にちなんだ、SPAM®を使用したおむすびや、ファミチキ(モチコチキン)など、全9種類を展開する「ハワイのおいしさ大集合」フェアを開催する。
スリーエフ
<第1四半期決算>減収ながら60%超の増益
2025年2月期第1四半期決算(連結3月1日~5月31日)は、営業総収入(売上高+営業収入)が対前年同期比0.9%減の34億1300万円、営業利益で同60.9%増の2億5000万円、経常利益は60.5%増の2億5100万円となった。
第1四半期は、「個店平均日販」と「加盟店利益」の継続的な向上を最重要指標と定め、「個店最適化」と「加盟店経営の安定化」を重点戦略とした各種施策に取り組んだ。
エル・ティー・エフが事業展開する「ローソン・スリーエフ」は、来店客数が伸長したことで「個店平均日販」は引き続き前年を上回り、粗利益率の改善も進んだことで「加盟店利益」も堅調に推移した。
新型フォーマットとして事業展開する「gooz(グーツ)」は、行楽需要の高まりを背景に来店客数が伸長。特にパーキングエリア店舗での日販が向上した。
ミニストップ
<第1四半期決算>増収も営業・経常は損失
2025年2月期第1四半期決算(連結3月1日~5月31日)は、営業総収入(売上高+営業収入)が前年同期比5.3%増の205億5300万円となったものの、13億3800万円の営業損失、12億3100万円の経常損失を計上。セグメント別では、国内事業の営業総収入が同3.6%増の182億9200万円、10億3200万円の営業損失となった。
国内事業については、3月の天候不順の影響を受けたことから、ミニストップ単体のチェーン全店売上高は前年同期比0.6%減。既存店平均客数同0.9%減、既存店平均客単価が前年並みだったことで、既存店日販は同0.8%減と低迷。商品別では、コンビニエンスストア商品の既存店日販が同2.1%減と苦戦したが、店内加工ファストフード商品の既存店日販は同5.9%増と好調に推移した。
第1四半期は、顧客の購買行動に基づきカテゴリーごとの役割を再設計し、価格訴求商品を拡充。お値打ち価格商品が売上の伸びに寄与したほか、高付加価値の店内加工ファストフード商品がよく動き、売上総利益率は0.1ポイント改善して30.5%に上昇した。
なお、2025年2月期通期の連結業績については、営業総収入で同13.8%増の900億円、営業利益で15億円、経常利益で18億円を計画している。
ポプラ
<第1四半期決算>減収も営業・経常大幅回復
2025年2月期第1四半期決算(連結3月1日~5月31日)は、営業総収入(売上高+営業収入)が前年同期比6.7%減の30億3600万円、営業利益は同27.8%増の1億600万円、経常利益は同110.2%増の1億700万円となった。
「ポプラ」「生活彩家」ブランドで施設内に展開するスマートストア事業の既存店ベースの売上前年比は2.9%増と好調だったが、営業総収入は同3.2%減の12億7700万円、1200万円の営業損失となった。
ローソン・ポプラ事業については、商品の充実と接客の向上、清掃の徹底などにより、引き続き好調を維持し、既存店ベースの売上前年比は3.5%増となったが、営業総収入は同9.4%減の15億6200万円。営業利益については同29.5%増の2億1300万円となった。