生鮮を強化し「デスティネーション・ストア(D・S)」化を推進するバローにとって、グロサリーと生鮮はクルマの両輪だ。グロサリーを「生鮮の女房役」と位置づける同社は、生鮮の女房役として、生鮮部門の売り込む商品に連動する仕掛けで購入につながるように客を誘導するのがその役割だ。一方でグロサリーは買い上げ点数をアップするためのカテゴリーでもある。グロサリーの商品政策について、同社取締役食品部部長の竹之内栄生氏に語ってもらった。
生鮮をおいしく食べるためにグロサリーはある!
バロー食品部が担当するのはグロサリーと菓子、生活用品、酒といった商品だ。これらの商品は食品スーパー(SM)の競争相手であるドラッグストア(DgS)と直接ぶつかる部門。回転率の高い商品を安く販売するDgSに苦戦してきた。SMは粗利ミックスで最終的に利益を出しているが、これが中途半端になると、儲ける商品がなく、安い商品ばかりになり、利益が出なくなる。儲けどころをどこに持つかが明確でなかった。
飲料や即席麺などDgSが安く販売する商品をバローでも販売しているが、すべての単品に対応するのは難しい。そのため、まとめ売り、ミニサイズなどで安く、お客さまの需要に対応できる仕掛けで差別化してきた。
バローは将来的にチラシをなくす方向だ。チラシ廃止後のグロサリーの打ち出し方は、EDLP(エブリデー・ロープライス)化、バンドル化、まとめ売りなどが中心になっていくだろう。これまでバローは日替わり商品を中心に集客してきた。そのため客数が多く、客単価は低かった。日替わりをやめると客数は落ちることになる。そこで、買い上げ点数を増やし、客単価を上げることでそれをカバーしようとしてきた。
実際にチラシをやめた例では卵がある。週に2回卵のチラシを入れ98円で販売していたがそれをやめ、代わりに
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