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自民・公明、20年度税制大綱を決定 5G整備支援の優遇措置など

都内を歩く人
自民党と公明党は12日、未婚のひとり親に対する税負担軽減策などを盛り込んだ2020年度の税制改正大綱を決定した。写真は2018年10月、都内で撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 12日 ロイター] – 自民党と公明党は12日、未婚のひとり親に対する税負担軽減策などを盛り込んだ2020年度の税制改正大綱を決定した。次世代通信規格「5G」のインフラ整備を支援する優遇措置も導入、持続的な経済成長に向けた投資を後押しする。

大綱では5Gを「経済社会や国民生活の根幹をなす情報通信インフラ」と位置付け、整備支援を「国家戦略として進める」と明記した。

5Gシステム導入を促進するため、基地局を整備する携帯電話会社などに対し、2020年度から2年間、投資額の15%を法人税から差し引くか、1年間に損金として処理できる額を30%に拡大して法人税を軽減するかのどちらかを認めることが盛り込まれた。

企業の内部留保を投資などに活用させるため、企業がベンチャー企業に出資する場合、出資の一定額の所得控除を認める。

未婚のひとり親に対しても配偶者と死別・離婚したひとり親と同じように、所得税と住民税を軽減する「寡婦控除」を適用する。

個人投資家向けのNISAについては、期限が切れる2024年以降も制度を5年間延長し仕組みを変更する。

会見した自民党の甘利明税調会長は5G税制に関し、税額控除幅が当初の9%から15%に拡大した経緯について、「情報通信インフラの世代が変わるとともに安全保障の視点が入ってきた」とし、安倍晋三首相が「可能な限り前倒しで敷設すると強い意識を持っていた」と説明した。

ひとり親支援ついては、自公両党内に様々な意見があり、「伝統的な家庭の価値観を毀損しないかとの心配に対して手探りで対応。世の中の理解を得られると判断した」(甘利会長)。公明党の西田実仁税調会長も「最終的に甘利会長のもと抜本的に変えることでこれまでの限界を突破した」と説明した。