ベイシア(群馬県)は2022年7月、副社長の相木孝仁氏が社長に昇格する人事を発表した。22年1月よりベイシアの副社長を務める相木氏は、楽天(現楽天グループ)およびその傘下企業の要職を歴任した経歴を持つ。プロパー以外からの社長就任は同社設立以来初で、経営手腕に注目が集まっている。相木新社長に新体制の経営方針を聞いた。
ベイシア入社から半年見えてきた改善点
──ベイシアには2022年1月に入社されています。入社の経緯について聞かせてください。
相木 3~4年前から土屋裕雅現会長と親交があり、21年7月からアドバイザーとしてベイシアのお手伝いをしていました。かねてから優れた企業グループだという印象はありましたが、店舗を実際に見て回り、従業員はみな真面目で誠実で、素晴らしい企業風土に感銘を受けました。経営理念である「For the Customers」が一人ひとりの行動にしっかりと浸透しているのが印象的でした。
ベイシアは、これまで私が経営改善や事業成長を推進してきたどの企業よりも、地域社会への貢献度や影響度が大きい会社です。郊外型店舗を中心に、衣食住をワンストップで買い揃えられるベイシアの店舗は、地域のライフラインとなっており、果たす役割は大きいと感じています。
近年はリテールテックと呼ばれる、小売業向けのさまざまなテクノロジーが生まれており、「小売の未来をつくる」ということにも強い関心を持ちました。売上高3000億円、従業員1万人超のベイシアで小売の未来を実現したいと考えています。
──社長に就任されるまでの間、どのようなことに取り組んできましたか。
相木 入社後の半年は
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