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ベイシア新社長、相木孝仁インタビュー 攻めの成長戦略の中身とは

ベイシア(群馬県)は2022年7月、副社長の相木孝仁氏が社長に昇格する人事を発表した。22年1月よりベイシアの副社長を務める相木氏は、楽天(現楽天グループ)およびその傘下企業の要職を歴任した経歴を持つ。プロパー以外からの社長就任は同社設立以来初で、経営手腕に注目が集まっている。相木新社長に新体制の経営方針を聞いた。

ベイシア入社から半年見えてきた改善点

──ベイシアには2022年1月に入社されています。入社の経緯について聞かせてください。

相木 孝仁(あいき・たかひと)
●1972年1月生まれ。94年に日本電信電話(現NTT)に入社、99年にベイン・アンド・カンパニー(2004年に再入社)、02年にツタヤオンライン、07年11月楽天(現楽天グループ)に入社。フュージョン・コミュニケーションズ(現楽天コミュニケーションズ)代表取締役社長、RAKUTEN KOBO,INCのCEO、デジタルコンテンツカンパニーのプレジデント、楽天ヨーロッパのCEOなどを歴任し、13年より楽天常務執行役員に就任。その後、17年に鎌倉新書代表取締役社長19年にパイオニア取締役常務執行役員兼インクリメント・ピー(現ジオテクノロジーズ)代表取締役社長を経て、22年1月ベイシア取締役副社長、22年7月から同代表取締役社長。

相木 3~4年前から土屋裕雅現会長と親交があり、21年7月からアドバイザーとしてベイシアのお手伝いをしていました。かねてから優れた企業グループだという印象はありましたが、店舗を実際に見て回り、従業員はみな真面目で誠実で、素晴らしい企業風土に感銘を受けました。経営理念である「For the Customers」が一人ひとりの行動にしっかりと浸透しているのが印象的でした。

 ベイシアは、これまで私が経営改善や事業成長を推進してきたどの企業よりも、地域社会への貢献度や影響度が大きい会社です。郊外型店舗を中心に、衣食住をワンストップで買い揃えられるベイシアの店舗は、地域のライフラインとなっており、果たす役割は大きいと感じています。

 近年はリテールテックと呼ばれる、小売業向けのさまざまなテクノロジーが生まれており、「小売の未来をつくる」ということにも強い関心を持ちました。売上高3000億円、従業員1万人超のベイシアで小売の未来を実現したいと考えています。

──社長に就任されるまでの間、どのようなことに取り組んできましたか。

相木 入社後の半年は

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