「劣悪な環境、粗食、激務の時だけ日本人は頑張った」と言うのはエコス(東京都)の平富郎会長だ。
日本には、この3つが揃った時期が過去に3回だけあったという。
すなわち、「戦国時代」「明治維新」「第2次世界大戦後」だ。
「残念ながら日本人は、そんな時しか覚醒しない」のだという。
こうした状況をチェーンストア業界に当てはめても同じだ。
勃興期のチェーンストア企業には、カネもヒトもなく、あるのは厳しい仕事のみ。だから、従業員はみんな奮起し、勉強し、仕事をし、時代の流れに乗ることができ、急成長を遂げることができた。
しかし、企業が巨大化するとカネもヒトも自然と集まるようになる。
すると誰もが創意工夫をしなくなっていき、それが企業の終わりの始まりとなる。
この難局をいかに乗り切るかが大問題となるわけだが、それが簡単にできるようであれば、潰れる会社はない。