過日、ある店舗のリニューアルオープンがあり、取材に出かけた。
床を磨き、電球を変え、什器を変え、売場はキラキラしており、お客もまずまず入っている。説明してくれる広報担当者も満足顔だ。
ただ良く見ると、ボードの位置が全く違っていたりする。「和惣菜」と記されたボードの下に置かれていたのは、鳥の唐揚げなど揚げものの数々…。たくさんの従業員が確認しているはずなのに気付かないものなのだろうか?
決定的だったのは、ボードに付着したホコリだ。昨年使用したものを倉庫から取り出したのだろう。「鍋物売場」の中心に置かれたボードは拭かれておらずに、うっすらとホコリが付着したままだった。鳴り物入りでリニューアルオープンしているのに誰も気づかないというのは、やはり、どこか緩んでいないか?
《姑目線》が過ぎる、という私への非難は甘んじて受け止めたい。
しかしながら、2012年度上期の数字を見れば、その企業の業績は良くない。
「まず東日本大震災特需の反動。2つめにはコンビニエンスストアが生鮮食品を売り、ドラッグストアが食品を扱いだしており、都市型小型店やネットスーパーの台頭があって…」と不振の理由を聞いたが、本当にそうなのだろうか、と眉にツバしてしまった。