家電量販店のノジマは、ひとり親家庭の従業員への福利厚生を拡充した。新たに月額5000円の手当を支給する他、子どもが進学した場合の学業支援金を増額する。子育てを一人で担っている従業員が、働きやすい環境を整える。
これまで子どもの進学時に学業支援金として最大100万円(大学入学時)を支給してきたが、ひとり親家庭の従業員は最大150万円(同)に引き上げる。中学校入学時は最大30万円、高等学校・専門学校・短期大学の場合は最大70万円を支給する。
また、小学校入学前の子どもが病気になった際は、子どもが1人の場合で最大10日、2人以上の場合は最大20日の看護休暇を取得できるようにした。
厚生労働省によれば、2017年時点でひとり親世帯の数は86万4000世帯で、1989年に比べて約32%増加している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校によって仕事を休まざるを得ず、収入が激減したり、失業したりするひとり親世帯が増え、社会的な問題となっている。