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【米ウォルマート】ブラジル子会社株式の80%を売却、投資ファンドに

 米ウォルマートは6月4日、子会社ウォルマート・ブラジルの株式の80%を米投資ファンドのアベント・インターナショナルに売却すると発表した。残りの20%の株式は引き続き保有する。

 ウォルマートは1995年にブラジルに進出、2017年度末時点で438店舗を運営しており、売上高は約25億ドル(約2750億円)だった。

 ウォルマートは4月30日、英子会社アズダを英スーパーマーケット2位のJセインズベリーと経営統合すると発表、経営の主導権をJセインズベリーに移す一方で、5月9日にはインドのEC(インターネット通販)最大手フリップカートグループ(Flipkart Group)の株式の77%を約160億ドルで取得することを明らかにした。今回のブラジル事業売却は、こうした海外における事業ポートフォリオ見直しの一環としている。

 ブラジル子会社の株式売却に伴い、ウォルマートは第2四半期(18年5月から7月)に45億ドルの損失を計上する。主にブラジル通貨レアルの下落による影響で、今後の為替動向によって損失額が変動する可能性がある。株式売却はブラジル当局の承認を経て、年内に完了する見通しだ。