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主食用米需要、681万トン=10年連続減、過去最低更新へ―23年産予測

日本 米 田んぼ 稲作
農林水産省は、2023年産の主食用米の需要量(23年7月~24年6月)が前年比10万トン減の681万トンになるとの予測を発表した。(i-stock/kudou)

 農林水産省は、2023年産の主食用米の需要量(23年7月~24年6月)が前年比10万トン減の681万トンになるとの予測を発表した。前年の水準を割り込むのは10年連続で、比較可能な1996年以降の過去最低を更新する見通し。農水省は主食用米の需要減少が続く中、飼料用や大豆・麦への転換を促している。

 同時に公表した23年産主食用米の都道府県別の作付け意向調査(6月末時点)では、作付面積が前年より1%超減少するとの回答が、西日本を中心に24府県に上った。4月末時点からは7県の増加となった。

 主食用米は人口減少に加え、1人当たりの消費量も低下が続き、需要の落ち込みに歯止めがかかっていない。農水省は意向調査の結果について、「需要に応じた生産と販売が定着してきた」とみている。同調査では、1%超増加すると回答したのは福島と栃木の2県。新潟や秋田を含む21都道県は前年並みとした。

 一方、主食用米の民間在庫量は今年6月末時点で前年比21万トン減の197万トンだった。新型コロナウイルス流行に伴う行動制限の解除で外食向けの需要が回復した。価格が安定する水準とされる180万~200万トンの範囲まで減ったのは4年ぶり。24年6月末時点では184万トンを見込む。