【ワシントン時事】米労働省が13日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比4.0%上昇した。伸び率は11カ月連続で鈍化し、2021年3月以来約2年ぶりの低さとなった。市場予想(4.1%)も下回った。連邦準備制度理事会(FRB)が14日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げの休止を決定することを後押しする内容となった。
項目別では、ガソリンが19.7%の大幅低下。コロナ禍での供給不足により急上昇していた中古車・トラックも4.2%下がった。
一方、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は5.3%上昇と、伸び率の縮小は限られた。人手不足による賃金上昇がサービス価格に上乗せされる傾向が続いており、インフレ圧力の根強さを示した。
FRBはFOMCで、11会合ぶりに政策金利を据え置くとの観測が強まっている。昨年3月からの計5%に上る大幅利上げの効果や、米中堅銀行3行の相次ぐ破綻に伴う銀行の融資手控えが景気やインフレに及ぼす影響を見極めるため、FRBは利上げをいったん止める方針を示唆している。