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中国輸出、6.8%減と不振=輸入も大幅マイナス―1~2月

中国東部・江蘇省の港
〔写真説明〕中国東部・江蘇省の港=2022年(AFP時事)

 【北京時事】中国税関総署が7日発表した1~2月の貿易統計によると、輸出は前年同期比6.8%減の5063億ドル(約69兆円)だった。輸入は10.2%減の3894億ドルと2桁マイナス。世界景気の低迷で外需が落ち込んだほか、新型コロナウイルス感染拡大を受けて輸入品の需要が減ったことが響いた。

 中国政府は5日開幕した全国人民代表大会(全人代)で、2023年の経済成長率目標を「5%前後」に設定。李克強首相は「消費の回復・拡大を優先させる」との方針を示した。

 ただ、主要貿易相手の欧米はインフレ対策の利上げにより、今後は景気が一段と冷え込む見通し。コロナ禍で打撃を受けた中国の内需回復には時間がかかるとみられ、景気の先行きは不透明だ。

 国・地域別の輸出は、米国向けが前年同期比21.8%減、欧州連合(EU)は12.2%減、日本は1.3%減。一方、西側諸国の経済制裁対象となっているロシアは19.8%増と好調だった。同国からの輸入は31.3%の大幅増。原油や天然ガスの購入が膨らんだとみられ、中国がロシア経済を支えていることが改めて示された。

 税関総署は春節(旧正月)連休の時期が毎年ずれることによる影響を除くため、例年1~2月分をまとめて公表している。