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食品値上げ、2月5400品超=「大波」再来、小売りに危機感―買い控え回避へセール

スーパーで買い物をする男性
〔写真説明〕スーパーで買い物をする男性(資料写真)

 食品値上げの「大波」が再び押し寄せる。帝国データバンクが31日発表した主要食品メーカー195社の集計によると、2月の値上げは5463品目に上る。昨年のピークだった10月に次ぐ水準で、消費者の節約志向は強まるばかり。大手小売りは買い控えの動きがさらに広がりかねないと危機感を募らせ、期間限定のセールに乗り出した。

 帝国データは今回、調査対象を従来の105社から大幅に広げた。約7400品目だった2023年の値上げ品目数の見通しは、1万2000品目を突破した。併せて昨年分も集計し直し、10月は7864品目に増えた。

 値上げは年末年始に落ち着いたが、店頭で商品を入れ替える春先を控えて再び活発化する。22年度は、延べ3万品目を超える記録的な値上げラッシュの1年となる。

 山崎製パンは1日、「ランチパック」主力3品目の出荷価格を平均4.7%引き上げる。冷凍食品は大手5社が計400品目以上を値上げ。味の素冷凍食品は、売れ筋の「ギョーザ」の価格を8年ぶりに上げる。

 調味料も「カゴメトマトケチャップ」や「ブルドック中濃ソース」などの定番が値上がりする。大塚製薬の「カロリーメイト」は40年前の発売以来初の値上げで、ブロックタイプ(4本入り)は216円が238円になる。

 スーパーは「家庭で電気料金の負担が増え、さらに買い控えが広がる」(業界団体幹部)と懸念する。全国各地の生活協同組合(生協)は3月まで店舗と宅配で牛乳や豆腐を値下げ。西友は急激な円安がやや修正されたことを踏まえ、1月下旬から「円高還元セール」を展開している。オレンジなどの輸入食品は最大で2割引きだ。

 コンビニも、ローソンが価格を据え置いたまま具材などを5割増量する「実質値下げ」を2月6~27日に実施。対象は「焼きそばパン」など12品目で、同社幹部は「相次ぐ値上げで閉塞(へいそく)感が漂う中、少しでも買い物を楽しんでほしい」と話す。

 ただ、食品値上げは収束する兆しが見えない。パンや麺類の原料になる輸入小麦の価格を据え置く政府の物価高対策は、3月末で期限を迎える。昨年10月に一斉値上げした飲料メーカーも、物流費や容器代の負担増に悩まされており、帝国データの担当者は「今年も価格転嫁を決断せざるを得ない」と予測する。