三越伊勢丹ホールディングスが発表した2016年3月期の連結業績は、売上高が前期比1.2%増の1兆2872億円、営業利益が0.1%増の331億円といずれも微増だった。
主力の百貨店事業の営業利益は0.4%増の215億円だった。伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店の都心基幹3店舗が好調で増益を確保したが、郊外店や地方店は苦戦した。中核事業会社の三越伊勢丹の売上高は上期(15年4?9月)は7.7%増と堅調だったが、下期は0.1%減と前年実績をわずかながら下回った。衣料品の販売不振や高額商品とインバウンド(訪日外国人)需要の失速などが原因だ。
そのほかのセグメントでは、クレジット・金融・友の会事業の営業利益が0.7%の微増で56億円となったが、食品スーパーの「クイーンズ伊勢丹」を含む小売・専門店事業は10億円の営業赤字(前期は2億円の赤字)と収益が一段と悪化した。不動産事業の営業利益も0.9%の微減で63億円となった。
17年3月期の連結業績は、売上高が5.7%増の1兆3600億円、営業利益が11.8%増の370億円となる見通し。