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【米ウォルマート】 120万人以上の賃金引き上げ、国内の時間給従業員

 米ウォルマート・ストアーズは2月20日から米国内の「ウォルマート」および「サムズ・クラブ」で働く時間給従業員120万人超の賃金を引き上げる。

 

 同社は昨年も最低賃金の引き上げを実施しており、今回はそれに続く措置。景気好転により産業界では従業員の採用競争が激化しており、待遇改善で定着率を高めると共に、店頭での販売力向上を目指す。

 

 同社は昨年夏、時間給従業員の最低賃金を政府が定める7.25ドルから9ドルに引き上げた。さらに2016年1月期中に新規雇用者を除いて10ドルまで引き上げる計画だった。今回の賃上げではその計画を修正し、15年中に採用した従業員は最低時給を10ドルとする一方、16年1月以降の採用の場合は9ドルからスタート、6ヵ月間の研修期間を経て10ドルに上げる。

 

 すでに時給が10ドル以上の従業員については2月に一斉に賃上げを行う。これにより、フルタイムの時間給従業員は平均時給が13.38ドルに、パートタイムの場合は10.58ドルに上がるという。

 

 ウォルマートは賃上げと従業員教育などの人的投資を16年1月期からの2ヵ年で27億ドル増やす計画。賃上げに先だって、フルタイム従業員に対する有給休暇や傷病手当の制度拡充も今年1月から実施している。