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【カスミ】 旅行子会社で不正会計、前社長が架空売上げ計上など

 イオン系食品スーパー、ユナイテッド・スーマーパーケット・ホールディングス(U.S.M.H)傘下のカスミ(茨城県つくば市)は10月22日、旅行子会社のカスミトラベルで架空売上げ計上など不適切な会計処理があったことが判明したと発表した。

 カスミトラベルの前社長が2008年度以降、架空売上げを計上したうえ、同じ人物による使途不明金が発生していた。架空売上げに関わる使途不明金は、売掛金額が約5618万円となっている。また、別の元従業員も架空売上げを計上し、約449万円を着服した。前社長は取締役を解任、元従業員は懲戒解雇した。問題はトラベル社からの内部通報で発覚した。

 そのほか、架空売上げに基づいて東京電力に福島原子力発電所事故に伴う原子力損害賠償金を請求、約9392万円を受領した。この賠償金については全額を返還するという。

 カスミでは弁護士や公認会計士を含む調査委員会を設置、不正の全容について調査を進めている。同社は今年3月、マルエツ、マックスバリュ関東と経営統合し、U.S.M.Hを発足させた。