米ウォルマート・ストアーズは10月9日、インドの大手企業グループ、バルティ・エンタープライズとの現地での合弁を解消することで合意したと発表した。
ウォルマートはバルティとの合弁でバルティ・ウォルマートを設立、2009年からキャッシュ&キャリー(現金持ち帰り問屋)業態の「ベストプライス・モダンホールセール」を展開している。ウォルマートは合弁会社に対するバルティの出資分を買い取り、ベストプライス・モダンホールセール事業を自社単独で今後も継続する。
インドでは単一ブランドの商品を販売する専門店以外、外資の小売市場参入を認めていない。このため、ウォルマートは現地大手との合弁で卸業態であるキャッシュ&キャリーで参入。現在まで20店舗ほどを展開している。
インド政府は外資の小売参入を認める規制緩和を行う方針を示しているが、野党などの反対が大きく実現するかどうかは不透明な状況となっている。ウォルマート・アジアのスコット・プライス社長兼CEO(最高経営責任者)は、「我々は今後も複数ブランド商品を扱う外資小売業の直接投資が認められるよう主張を続けていく」としている。