公正取引委員会は5月26日、スーパーや百貨店など大規模小売業者と納入業者の取引に関する実態調査報告書を公表した。2006年の前回調査時に比べて小売業からの不当な行為または要請が大幅に減少していることがわかった。
不当な行為または要請を類型別にみると、もっとも多かったのは「不当な返品」で8.1%(前回は14.4%)、それに次ぐのが「不当な値引き要請」と「不当な従業員等の派遣要請」で6.7%(前回は前者が11.7%、後者が11.8%)、さらに「不当な経済上の利益の提供要請」が6.3%(前回は14.7%)と続いた。
不当な行為または要請を行った小売業者を業態別に見ると、ホームセンターがもっとも多く7.6%、次いでドラッグストア7.1%、食品スーパー6.6%、ディスカウントストア6.1%、総合スーパー5.1%の順だった。
今年1月に施行された改正独占禁止法では、優越的地位の濫用に対して課徴金制度が導入されている。