阪急・阪神沿線を中心に、コンビニエンスストアと駅売店の計 約100店舗を展開している株式会社アズナス(本社/大阪市北区)は、リプレイスにあたり、シャープのハンディターミナル「RZ-H260シリーズ」を導入した。消費税増税と軽減税率への対応の時期でもあり、店舗スタッフが使いやすい操作性と機能性を重視するとともに、消費税増税へのスムーズな対応が決め手となった。業務の効率化と今後の拡張性を見据えた新機種の導入事例を紹介する。
~導入の背景~
リプレイス時期と同時に消費税増税を迎えるにあたり将来の拡張性も見据えて選定
アズナスは阪急阪神東宝グループの企業として、コンビニエンスストアと駅売店を運営している。店舗のオペレーションで使用しているハンディターミナルは、導入してから約10年を経過し、リプレイスを検討していた。そのタイミングで消費税増税に対応したソフトへの変更を進める時期が重なっていた。
リプレイスを検討していく中で、当時使用していたハンディターミナルでは、消費税増税に対応したソフトに改修できないという問題が発生した。このままでは、消費税増税スタートの10月1日までに間に合わなくなるリスクがあった。
シャープから、現在利用している業務ソフトをベースに消費税増税への対応ができるとの提案を受けたこともあり、シャープのハンディターミナル「RZ-H260」シリーズを導入することになった。
~選定理由と活用状況~
操作性や機能性など機種変更によるスタッフへの
ストレスがない移行が魅力
選定の決め手となったのは、以前使っていたハンディターミナルと今回導入したシャープ「RZ-H260」シリーズの本体の外観やクレードルによる充電・通信などの操作性がほとんど変わらないという点だった。
同社 取締役執行役員 経営企画部長の石神登氏は「新税制対応が最優先事項であり、そのタイミングでのハンディターミナルの機種変更によって、店舗スタッフの戸惑いやストレス、オペレーションへの影響が出ないようにすることを重要視しました。ハンディターミナルの操作性や使い勝手はよく、スムーズに移行できたことはなによりでした」と語る。
アズナスでは、長期間勤めている中高年のスタッフが多いこともあり、機器やオペレーションが大きく変わることでスタッフが慣れるまで店舗運営に影響が出ることが懸念された。
例えば、スマホのようなタッチパネル式の端末などは、普段から使い慣れていない方も一部いるので敬遠していた。「RZH260」シリーズは、画面も大きく見やすいうえ、ハードキー式であり前機種と操作性が変わらなかったことから、ハンディターミナルの使用説明のために時間を割くことはさほどなかった。そのため、会社として消費税増税への対応に専念することができた。
「実際、『RZ-H260』シリーズの使い方について店舗からの問い合わせは、ほとんどなかったと聞いています」と石神氏。
また、以前のハンディターミナルでは、有線LANの機能がなかったために、無線LANを利用せざるをえなかった。無線LANを利用するためには、社内的に特別許可を取得しなければならず、しかも、高価な認証機器も必要だった。シャープのハンディターミナルには有線LANの機能も搭載されており、許可や機器が不要なシステムを構築することができるので、業務の効率化とコスト軽減を図ることができた。
加えて、防水処理や堅牢性が強化されていることは、半屋外型のホーム売店での使用もある同社にとってはメリットになっている。
現在のハンディターミナルでの業務は、発注や入荷検品などのバックオフィス業務が中心で、店舗それぞれのニーズに合わせた品揃えなどの管理や店舗業務がスムーズに行えている。
~将来の活用イメージ~
キャッシュレス決済やモバイルPOSなど
今後の拡張性を視野に入れた選択
アズナスの店舗は、駅構内や駅前、駅近郊に展開していることから、電車の乗降客が利用しやすいという強みを持っている。そのため、朝夕の通勤ラッシュ時には、素早いレジ対応が求められる。
今後は、朝夕の繁忙時間帯や店頭でのイベント実施時にはモバイルPOSとしての「RZ-H260」シリーズの活用を考えており、決済業務の幅を広げる機器として期待がひろがる。
また、キャッシュレス機能を追加する拡張性も考えている。キャッシュレスでの購入が多いインバウンド需要にもつながる活用方法である。
最新機種ならではの「RZ-H260」シリーズの多彩な機能性や拡張性をどのように活用していくか。社会の変化や消費者ニーズに応えるために、新たな活用の可能性をひろげてくれる機器として期待しているという。