オーケー(神奈川県/二宮涼太郎社長)は3月7日、神奈川県横浜市に「オーケー青葉台店」をオープンした。同店で注目したいのが、オーケーの冷凍食品売場の進化だ。写真とともに同社の最新の売場をレポートする。
高質店が並ぶエリアの
商業施設内に出店
青葉台店がオープンしたのは東急電鉄田園都市線「青葉台」駅から南西約400m。大型フィットネスクラブ跡を大規模改修してオープンした商業施設「キテラプラザ青葉台」の2階に出店している。
周辺は、駅隣接の商業施設「青葉台東急スクエア」にはデパ地下の「東急フードショー」が入るほか、店舗から北へ約300mには「成城石井青葉台店」「明治屋青葉台ストアー」が営業するなど、高質な食品を扱う店が競うエリアだ。
売場面積は969.92㎡で、ワンフロアで売場を展開する。オーケーが標準とする、ワンウェイ方式の売場レイアウトを採用している。
最終主通路に
冷凍ケースがズラリ
同店で特筆したいのが、冷凍食品売場だ。
とくに、レジに向かう最後の主通路では、左手側をすべて冷凍食品売場とした。右手側には、乳飲料、洋日配、総菜売場が並ぶ。冷凍食品と総菜売場が向かい合って展開されていることで、来店客はその日の食卓に並べる商品を冷凍食品からも選べるような利便性のある売場となっていた。
二宮涼太郎社長は「冷凍食品はオーケーが以前から強化しているカテゴリーで、青葉店では、売場面積に対して多くの商品を導入した」と話す。
今年2月7日に千葉県市川市でオープンした「オーケー市川田尻店」は、売場面積が約2600㎡と大型であることから、さまざまな商品を実験的に販売。同店で好調だったものを青葉台店や新店に導入しているという。
鮮魚は全体の半分近くが
冷凍商品の売場に
実際に売場を見ていくと、生鮮の鮮魚、精肉でも冷凍素材を豊富に揃える。これは近年のオーケーの売場ですでに行ってきたことだが、取材時にはユニークな独自商品の数々が目にとまった。
たとえば鮮魚売場では、フレッシュ商品とほとんど同じくらい売場を割いて、冷凍の素材や加工品を販売する。
加工品では、近年オーケーはレンジアップするだけで食べられる簡便商品を拡充している。こだわりのレンジアップ商品を揃えるオリジナルシリーズ「漁港食堂」では、焼き魚や鍋を揃える。鍋は寒い時期限定で販売する商品で、一定の支持を得ているという。
部門間で連携し
商品開発を推進
精肉部門でも売場の一角に冷凍肉のコーナーを展開。ここでも加熱するだけで食べられる商品が充実している。近年は、鮮魚、精肉のバイヤー同士でも連携を図りながら商品開発に注力しているようで、独自商品や、他店で見られない商品を並んでいた。
とくに焼き鳥は大きくコーナー化し、モモやねぎ間などの一般的なメニューだけでなく、カシラやホルモン、レバーなど合わせて10種類以上を扱い、POPを使ってフライパンを使ったおいしい焼き方も紹介している。
また、近年商品開発を進めてきた冷凍ミールキット商品では、米飯とともに加熱するだけでボリューム満点の炒飯ができる商品を提案していた。
パエリアに弁当、和菓子…
充実のラインアップ
最終主通路で展開する冷凍食品売場でも独自商品が見られた。
たとえば、オーケーオリジナル商品として、ゴロゴロとした具材乗ったパエリアを販売し、来店客の目をひいていた。
そのほか、低糖質弁当や、化学調味料・保存料不使用のこだわりのギョーザ、和菓子など幅広いラインアップを揃える。
二宮社長は「冷凍食品は、ロスの管理という点でもオーケーでは早期から強化してきたカテゴリー。保存性の高さや、ロスが少ないぶん低価格を実現できる点など、お客さまにもメリットを感じてもらえるはずだ。すでにオーケーのお客さまでは、さまざまな商品を冷凍で購入することに慣れている方が多い」と話す。
成長カテゴリーであり各社が販売を強化している冷凍食品。オーケーでは、先進的に売場展開、商品開発を進めており、今後もその進化に注目だ。
【オーケー青葉台店】
所在地 :神奈川県横浜市青葉区青葉台2-2-2
営業時間:8:30~21:30
売場面積:969.92㎡(293.40坪)