米国北東部を代表するリージョナルスーパーマーケット(SM)ウェグマンズ(Wegmans)が、2023年10月、ニューヨーク州マンハッタン1号店となる「ウェグマンズアスタープレース店」(以下、アスタープレース店)をオープンした。日本から空輸する高級鮮魚の対面販売コーナーや世界各国のメニューが並ぶフードホールなどを導入し、観光客から業界関係者まで多くの人が連日足を運ぶ、文字通り「今、行くべき店」となっている。
熱狂的なファン多数 ニューヨーカーも歓迎
ウェグマンズは、ニューヨーク州、ペンシルバニア州、ヴァージニア州を中心に110店舗を展開(24年2月末)。プライベートブランド(PB)を中心としたグロサリー部門と、レストラン並みのグルメフードを提供するフードホールが特徴で、熱狂的なファンもいるほど人気を集めている。
同社は1916年、ニューヨーク州北西部のロチェスターでジョン、ウォルター・ウェグマン兄弟が、青果専門店として創業した。その後SM企業に成長し、1950年にウォルターの息子であるロバート、1976年には孫のダニーが社長に就任。2005年からはひ孫のコリーンが社長に就き(17年以降はCEO)一族4代で経営を受け継いでいる。
ウェグマンズは従業員満足度の高さで有名だ。1998年以降、毎年フォーチュン誌の「100の最も良い職場」にランクインし、2016年以降は毎年トップ4位以内の座を占めている。05年に2代目CEOだったロバートがその表彰式で「自分のことばかり考えてはいけない。常に他者を助け続けよう」という演説をしており、その言葉通り接客のすばらしさも魅力の1つである。同社には「ウェグマンズカルト」と呼ばれる熱烈なファンがおり、マンハッタン出店時もニューヨーカーから歓迎された。
さて、アスタープレース店は、ユニオン・スクエア公園から徒歩約5分にある、ニューヨーク大学のキャンパスに近い商業地区アスタープレース内に出店している。店舗構造は地上1階、地下1階の2層で、売場面積は8200㎡。ディスカウントストア「Kマート」が21年まで25年間営業していた場所だ。
フードホールではアジア料理を充実
順に売場を見ていくと、1階には
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