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年々遅れる秋の到来……売場で「秋をつくり込む」ことの重要性

 KTMプラニングR代表取締役の海蔵寺りかこと申します。「ダイヤモンド・チェーンストア」では毎号のように、注目エリアや店舗の調査、総菜の商品政策(MD)の解説などに携わってきました。

 そして今回より、新連載「今日も売場で、考えた。」をスタートすることになりました。日々の買物や店舗調査などを通じて得た気づきやアイデアを、読者の皆さまと共有していければと思っています。あらためて、よろしくお願いします。

秋を感じる場面

 先日、近所のお店の店員さんから「むちゃくちゃ暑いんですけど、日暮れの時間が早くなって季節が進んでいることは感じますね」と声をかけられました。気象面では“異常続き”でも、日照時間は確実に変化する。生活者はちょっとした変化から季節の移り変わりを感じています。

 そして、ひと昔前に比べたら「秋の味覚」の登場は遅れがちとはいえ、やはりスーパーの食品売場では「秋」を感じる場面が多くなってきました。言い方を変えれば、売り手が「秋をつくり込める場所」、これが生活者に与える影響は大きいのです。

売り手である小売業は、どこまでその潜在ニーズに応え、お客さまもお店もWIN-WINとなれるか

 自宅近くの「ヤオコー」では、8月9日(土)に生秋鮭と新物の生筋子が登場。もちろん値の張るものでしたが、お盆休みの入りに自宅でゆっくり過ごす人にとって、数千円で早い秋を堪能できる晩御飯としては、決して高いものではないでしょう。

 その数日後、知人が

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