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旬のおいしさを提案する4つの「感」を備えた売場を

食品スーパー(SM)の青果売場が抱える問題を解決し、より魅力的な売場に改革しようというこの連載。今回はSMの青果売場に求められる役割と具体的な売場づくりについて考えてみよう。

青果部門の役割は買う気を起こすこと

 青果売場は入口正面にある。お客に旬や鮮度感を強く印象付ける役割を担うためだ。店に入ると、カラフルな野菜や果実が整然と並び、鮮度感を訴える。そこでお客さまは買物をしようという「買物スイッチ」を入れるのだ。

 逆に売場が乱れている、あるいは鮮度感がない場合は、お客は買物したい気持ちがなくなる。そうすると、買い上げ点数も減り、売上高も上がらない。

 青果売場はそれだけお客から評価を受けやすく、店全体の売上・利益に与える影響が大きい重要な部門だ。

 だから集客部門と位置づけられ、各社はいちばん安易な方法である安売りをすればお客さまに支持されると考え、安さで集客しようとしている。

SMの全体論理をうまく切り離し、旬の野菜をいかに上手に売れるかが今のSMには求められている(写真はイメージ、Promo_Link/iSrock)

 しかしその発想は連載の第1回でも指摘したように、サプライチェーンを混乱させている最大の要因である。

 SMはキャベツやレタス、キュウリといった頻度品を低値入れ率で安く売ろうとするが、それは粗利益率をさらに落とすだけで、お客さまにはまったく安さが伝わっていない。

 中途半端に安いだけなのだ。

絶対的安さではなく「相対的安さ」を

 安さには、ディスカウントストア(DS)のような「絶対的安さ」とそれとは別の「相対的安さ」がある。

 青果

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