ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は現在、商勢圏を大きく南北に分け、各地域の特性に応じて売場づくりや品揃えを変化させる南北政策を推進している。そうしたなか3月15日、北エリアの新しい旗艦店とするべく「ヤオコー伊奈店」(埼玉県北足立郡伊奈町学園)を改装オープンした。同店では、店舗周辺に多く生活するシニアへの対応を強化している。どのような店づくりをしているのか、解説する。
エリア対応の強化で商圏の需要深掘りへ
ヤオコーは、埼玉を地盤に関東エリアで約190店舗を展開する。同社は従来、生鮮や総菜などの商品の強みと、「ミールソリューション(食生活提案)」によって、主にシニア世代に属する中流層以上の支持を獲得してきた。そして近年では、より人口が集中する南関東への出店を強化するとともに、それまで取り込み切れていなかった層として、若い子育て世代「ヤングファミリー」への対応に注力してきた。
こうした経緯に続き、現在推進しているのが「南北政策」だ。同じ関東エリアでも、若い世代が多く移り住む南関東と比較して、北関東ではシニア層が多い。そんななか、昨今進めてきたヤングファミリー層への対応を強化した売場づくりや品揃えではそぐわない店も多いため、各エリアの状況にそれらを変化させるというものだ。
そこで今回調査したのが、埼玉県北足立郡伊奈町にある「ヤオコー伊奈店」だ。同店は現在ヤオコーが進める「南北政策」のなかでも北エリアの旗艦店とするべく、3月15日に改装オープンした店である。周辺にはシニア層が多く生活する店舗で、リニューアルによりあらためてシニア対応を強化しているという。実際にどのような店づくりを行っているのか。
伊奈店は、
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