関東平野の北西端に位置する群馬県前橋市。業態を問わず、ローカルから大手まで多くのチェーンが店を構える関東有数の小売激戦地だ。ドラッグストア(DgS)も例外ではなく、直近ではとくにフード&ドラッグを中心とした競争が激化。現地を訪れ、各チェーンの現状と戦い方を分析した。
クスリのアオキとウエルシアが対峙
今回訪れたのは、前橋市中心部から国道17号線を5㎞ほど北上したエリアである。調査対象としたのは、「クスリのアオキ荒牧店」「ウエルシア前橋荒牧店」「ドラッグストアマツモトキヨシ前橋関根店」「ドラッグストアコスモス関根店」「スギドラッグ前橋関根店」「マルエドラッグ前橋川原店」の計6店。「マルエドラッグ」を除いた5店はすべて、国道17号線の南北約1.2㎞間に沿って位置しており、まさに密集状態にある。
まずは、各店の売場を食品を中心に見ていこう。
「クスリのアオキ荒牧店」の売場面積は約200坪(歩測)で、正面壁面48尺で冷凍食品、アイスクリーム、20尺で酒類、16尺で和日配を配置。調査した週はイートアンド「大阪王将羽根つき餃子」(158円)、タカノフーズ「極小粒ミニ3パック」(88円)、同「絹美人150g×3」(95円)などを価格訴求品として販売していた。
クスリのアオキ荒牧店
右壁面は20尺で青果、精肉、加工肉を配置し生鮮もひととおりカバー。青果は野菜中心に28品目の扱いで、「もやし200g」(25 円)、「きゅうり3本」(98円)、「ジャガイモ」(98 円)などを販売。精肉は「肉の雅屋」がコンセとして入り8尺で展開、調査日は「豚ロース生姜焼き用100g」(198 円)、「同 切り落とし100g」(108円)など輸入肉をチラシ特売品に据えていた。ただ、同店はクスリのアオキとしてはやや小ぶりな店舗であり、食品のメーンは日配品に置いているようで、生鮮のインパクトはそれほど強くない。
クスリのアオキ荒牧店から国道を挟んで向かいにあるのが、「ウエルシア前橋荒牧店」。食品売場は右サイド約80坪(歩測)で展開し、正面壁面24尺で青果、和日配、加工肉、洋日配など、右壁面10尺でアイスクリーム、18尺で冷凍食品、8尺で飲料という配置だ。
ウエルシア前橋荒牧店
同店で力を入れているのが
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