イオン(千葉県/吉田昭夫社長)子会社でオーガニック・スーパーマーケット(SM)「ビオセボン」を27店(2022年12月)展開するビオセボン・ジャポン(東京都/八木盛之社長:以下、ビオセボン)は、コロナ禍を機に利用が大きく伸長。国内の生産者との連携や、物流を含めた輸入開発などにより、さらなる国内オーガニック市場の拡大に挑戦している。
既存店売上高が4割伸長、価格以上の豊かさを訴求
コロナ禍での内食需要や健康ニーズの高まりにより「ビオセボン」では、19年と比較して既存店売上高が約4割伸長し、現在も高止まりしている。客数・買い上げ単価ともに上昇し、生鮮食品や調味料など日常づかいの商品を購入する顧客が増えている。
この要因についてビオセボン取締役サプライチェーン本部長 兼 輸入部部長の今井顕輝氏は「行動制限期間中にオーガニック食品専門店の存在を意識した生活者は少なくない。そして、想像よりも高額ではないこと、食べてみるとおいしいことが知られるようになった。これがリピート購買につながっている」と分析する。
オーガニック食品が継続的に購入されるには、安全・安心はもちろん、おいしさ、そして価格が重要だ。「当社がめざすのはあくまでもリーズナブルな価格。対価を超えて生活を豊かにする商品であればお客さまは喜んでくれる。価格を超える付加価値を提供できるかが、オーガニック市場が拡大するか否かの分水嶺だ」と今井氏は語る。
付加価値のある商品は、その価値の理解を促すことも大切だ。そこで同社が意識しているのが、「生活を豊かにする食卓シーンを想起させる」情報発信だ。
その成功例が
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