ゴールデンウイークをはじめとして、春商戦は鮮魚部門にとっても大きな書き入れ時となる。ただし相場高騰や気候変動など、仕入れ・販売面では不透明な情勢も続いており、販売力と提案力がこれまで以上に求められることになる。2025年3~5月の販売施策について、外部環境の予測に鑑みたうえで考察していきたい。
市況分析&来春の方向性
春から初夏へのMD切り替えがカギに
まずは2024年の3~5月の販売動向について振り返っておきたい。
今年の3月は、土日が前年より1回多い曜日めぐりの追い風もあり、好調な春商戦のスタートダッシュを決めたSMが多かったようだ。月後半は不漁が続き生魚の入荷量が安定せず、相場高の中で少し伸び悩んだが、マグロ・ブリ・サーモンなど主力魚種は相場安で推移し、刺身商材を中心に好調に推移した。
4月は週末が前年から1回少なく、かつ前年より気温の高い日が続いた。引き続き全般的に相場高の傾向がみられるなかで、例外的に相場が下落した魚種・あるいは相場変動の少ない魚種に需要が集まり好調に推移した。
とくにマグロは前月に続き刺身商材の価格が安定して売上を伸ばした。一方で伸び悩んだのがエビなどの冷凍魚や塩干類、また高値で推移したうなぎやカツオは例年に比べて不調に終わった。
5月に入ると、こどもの日・母の日向け商材は好調に推移したものの、相場高の影響が如実に表れ始めた。とくに養殖真鯛、アフリカ産蒸しダコ、うなぎ蒲焼きなど、夏に向けて主力となる商材の相場高による売価アップが目立った。塩干もとくにちりめん類の価格が高騰した。一方でもずくなどの海藻類は好調に推移、またうなぎは相場高の中でも好調だった企業・店舗もあり、販売力の差が出たといえる。
25年3月は、24年よりも刺身商材を中心に相場高の予測である。また、24年は気温が低く桜の開花が遅れた地域が多かったが、25年は
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