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ラニーニャ現象発生中! どうなる? 2022年末の天気と商戦

今年の年末商戦、それに向けた年末の天候が気になるところです。現時点で気象庁から発表されている長期予報および関連するデータから、気象条件に基づく今年の年末商戦の傾向と対策をまとめます。

sandipruel/istock

昨年同様に「ラニーニャ現象」発生中

 2022年末の天候予測の前に、それにつながる周辺情報をまず整理します。エルニーニョ現象・ラニーニャ現象の発生状況は、今後の天候を予測するうえで重要な要素の1つです。

 現在、南米ペルー沖の海水温が平年の水準に比べて低くなる「ラニーニャ現象」が発生しています。昨冬もラニーニャ現象が発生していました。そして今年の年末頃に予想されるラニーニャ現象の規模は、昨年末頃とほぼ同規模となっています。現時点で、今冬の天候は昨冬に似た傾向を前提としておくのがよいでしょう。

 気象庁発表の季節予報によると、12月の気温は北日本と南西諸島で平年並(ただし低めにブレる可能性もある)、それ以外の地方は平年並か低めの予想です。つまり、全国的に例年並かそれ以上の寒さが期待できるということになります。

 昨年末の天候を簡単に振り返ります。2021年12月は、前半高温で穏やかな陽気が続きました。一方、後半は断続的に日本上空に寒気が南下し気温は低め、山陰から近畿北部など、車の立ち往生が発生するほどのドカ雪となった日もありました。月間トータルの気温で見れば、全国的に平年をわずかに上回ったところが多かったのですが、時期によって気温傾向が大きく異なる1カ月でした。

今年の年末商戦、傾向と対策

 前提として、現在進行中の地球温暖化は、気温上下の振れ幅を大きくする副作用的現象をもたらします。具体的には、高温傾向が続いていたところが急に顕著な低温になったり、その逆になったりという現象です。今年に入ってからも、そのような気温変動が頻繁に発生しています。

 それを踏まえると、この12月も季節外れのポカポカ陽気の日が見られる一方で、月末を中心に強烈寒波の影響を受ける可能性が高いと考えられます。1~2カ月というやや長いスパンで見れば、冬物の売上は全般に好調を期待して積極的に展開したいところです。ただし細かい時期で見ると、陽気の変化が激しいため、お客さまの食ニーズもコロコロ変化すると考えられます。

 常にお客さまのニーズに合った品揃え、お客様により支持される売場づくりをめざすためには、陽気に合わせて、可能な限り売場や品揃えを変えて対応したいところです。

 なお、もし強烈な寒波の襲来が予想される場合は、ドカ雪による道路での車の立ち往生や、暴風雪による物流機能のマヒの懸念があります。それらを気にしつつも、鍋物商材やカイロなどの冬物季節商材は、強気な計画がおすすめです。

 次にチャンスロスをなくするために、年末に売上が突出するカテゴリについて解説していきます、

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